Salesforceは2026年6月16日(現地時間)、Databricksとの提携拡大を発表した。企業がエンタープライズデータを顧客関係、権限、承認、ワークフローと安全に接続し、信頼できる結果を推進することを目的としている。AIエージェントの導入が広がる中、分析やAIに必要なデータがビジネスコンテキストやセキュリティ制御から分離している課題に対応する。

今回の提携拡大は、ヒューマンエージェントとAIエージェントの共有基盤を構築するため、主に以下の3つの領域で連携を強化する。

第一に、Governed Business Context (統制されたビジネスコンテキスト)の提供だ。Salesforce Data 360とDatabricks Unity Catalog間の既存のZero Copyパートナーシップを基盤とし、統合認証 (Federated Authentication) やIDマッピング、メタデータ対応アクセス制御などの新しいガバナンス機能を導入する。これにより、複数プラットフォームにまたがるデータのセキュリティルール、ID、権限の一貫性を確保し、セキュリティとコンプライアンス制御を強化する。

第二に、Cross-Platform Discovery and Action (クロスプラットフォームでの発見と行動)の実現を目指す。新しいFederated Search (統合検索) 機能により、SalesforceとDatabricks間でエンタープライズデータ、ビジネスコンテキスト、組織的知識を単一の体験から双方向にアクセス可能にする。AgentforceエージェントはDatabricksを検索でき、DatabricksユーザーはSalesforceを検索可能となる。また、MuleSoft Agent Scanners for DatabricksはAgent Fabric内での自動的な可視性を提供し、ガバナンスを大規模に適用する。SalesforceとDatabricksは、AgentforceエージェントがDatabricks Unity AI Gatewayを通じて利用可能になる可能性も探っている。

第三に、Enterprise Context in the Flow of Work (業務フローにおけるエンタープライズコンテキスト)を強化する。Databricks Genie、Databricks Q&A App、Databricks Security Appなどの新しいSlack連携機能を通じて、Databricksが提供するインサイト、AI体験、セキュリティワークフローを顧客のワークフローに直接統合する。これにより、小売業務マネージャーの在庫状況把握や、医療セキュリティチームの異常アクセス活動アラートなど、Slack内でインサイトから行動への連携を加速する。

Databricksのグローバルフィールドオペレーション担当プレジデントであるアンディ・コフォイド (Andy Kofoid) 氏とSalesforceのデータファンデーション担当プレジデント兼ゼネラルマネージャーであるラフル・アウラドカー (Rahul Auradkar) 氏は、それぞれ企業がAIエージェントの活用を拡大する上で、信頼できるデータ、ビジネスコンテキスト、ガバナンスの重要性を強調している。この提携は、Salesforceの広範なデータエコシステム戦略の一部であり、Data & AI Summit 2026ではSalesforceがDatabricksのISV Business App Partner of the Yearを受賞するなど、両社の連携は評価されている。


参考: salesforce.com — 2026年6月16日 23:00 (JST)

原文ハイライト

"The challenge is no longer building more agents. It’s giving agents the trusted data"

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