Crunchbase Newsは7月14日(現地時間)、2026年上半期におけるサイバーセキュリティ関連スタートアップへのベンチャー資金調達が歴史的に高い水準を維持したと報じた。同社の分析によると、セキュリティおよびプライバシー関連カテゴリのスタートアップは、この期間に合計106億ドルを調達。第2四半期(Q2)は前四半期比で鈍化が見られたものの、大型調達も複数あり、全体としては堅調な推移を示している。

2026年上半期の資金調達額は、直近の過去と比較しても概ね同水準で推移した。ただし、2026年第2四半期(Q2)は、第1四半期(Q1)に比べて資金調達活動が鈍化した。Q2におけるプライバシーおよびサイバーセキュリティスタートアップへのシードからグロースステージの資金調達額は44億ドルで、これは前四半期および前年同期から約30%の減少を示し、ラウンド件数も同程度の減少幅であった。

過去2四半期が特に活発であったことを踏まえると、Q2の緩やかな減少は警鐘を鳴らすものではないと見られている。実際、Q2には1億ドル以上の大型調達が8件発生した。主な調達事例としては、AIを活用したエンタープライズセキュリティツール開発のシエラ (Cyera) が6億ドルを調達し、評価額は120億ドルに達した。このラウンドはエボリューション・エクイティ・パートナーズ (Evolution Equity Partners) が主導した。また、エンドポイント管理プラットフォームを提供するNinjaOneは、シリーズC拡張ラウンドで4億ドル以上を調達し、評価額は123億ドルとなった。政府機関および重要インフラ向けのAIおよびサイバー防御企業であるDreamも、2億6000万ドルを調達し、評価額30億ドルを記録した。

資金調達に加え、Q2にはセキュリティスタートアップの出口(Exit)も発生した。新規株式公開(IPO)市場は静かであったが、複数の大型M&A案件が実現した。その中でも最大規模であったのは、Motorola Solutionsによるイスラエルの対ドローン技術企業D-Fend Solutionsの15億ドルでの買収計画である。他にも数億ドル規模のスタートアップ買収が複数件あった。

全体として、サイバーセキュリティスタートアップの投資家および創業者にとっては楽観的な要素が見られた。一方で、基盤となるAI分野に見られるような過度な熱狂や評価額の急騰は見られなかった。しかし、出口の発生や大型ラウンドの成立、そしてAIエージェントの普及に伴いより高度なセキュリティ需要が高まることなど、いくつかの有望な兆候が指摘されている。


参考: Crunchbase News (アーカイブ) — 2026年7月14日 20:00 (JST)

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