Stratechery(ストラテチェリー)は2026年7月7日(現地時間)、「A Script for Mark Zuckerberg」と題する記事を公開しました。同記事は、Meta(メタ)のマーク・ザッカーバーグ氏が次期決算説明会で語るべき内容を仮想スクリプトとして提案。AIへの大規模投資に対する疑問に答える形で、自身の過去の学びや過ちを振り返り、同社の将来像について説明しています。
記事は、Meta(メタ)の2026年第2四半期決算説明会を想定し、マーク・ザッカーバーグ氏がAIへの数百億ドル規模(tens of billions of dollars)の設備投資について言及する形で始まります。同氏は、Facebook(フェイスブック)の歴史を振り返り、人間同士のつながりへの関心、フィード導入によるエンゲージメントの飛躍的向上、そしてモバイルへの適応の重要性を強調しました。特に、Instagram(インスタグラム)が15年間で技術変化に対応し、写真から動画へと進化してきたことに触れています。
仮想スクリプトでは、ザッカーバーグ氏自身の「過ち」として、プラットフォームになることへの執着が挙げられています。具体的には、初期のモバイルシフトにおいてウェブ技術に固執し、ネイティブアプリ開発への投資が遅れたと説明。そして、Apple(アップル)がFacebookを「単なるアプリ」として確立させたことで、かえって同社の成功につながったと述べました。また、Oculus(オキュラス)の買収とReality Labs(リアリティ・ラボ)への1000億ドル台に達する(twelve figures)投資が、プラットフォームを所有したいという願望から来ており、投資家からの信頼を損なったと認めています。
さらに、Facebookがコミュニケーションプラットフォームから「entertainment」へと進化していたことを見過ごし、TikTok(ティックトック)に先を越されたことを反省点として挙げました。最大の失敗は広告事業の価値を十分に認識していなかったことであり、プラットフォーム構築の目標が、本来最大化すべき広告事業の市場規模と相反すると分析。同氏は、Appleとの対立において、広告事業の肯定的側面を主張できなかったことも失敗の一つとしています。
本稿でThompsonが提示する批評は、Metaが現在推進するAIへの巨額投資戦略にも深い含意を持っています。過去のモバイル、VR/AR、そしてエンターテイメントシフトでのプラットフォームへの執着や認識の遅れが、投資家からの不信を招いたと指摘されているからです。ザッカーバーグ氏はAI投資の正当性を、プラットフォーム所有というより、既存の広告事業や製品の強化に結びつける形で説明する必要があるでしょう。Thompsonの論考は、MetaがAI投資を通じて、ユーザー価値の最大化と広告事業の成長という本質的な目標に回帰するべきだという、業界構造的な警鐘と受け止めることができます。
参考: Stratechery — 2026年7月7日 19:00 (JST)
原文ハイライト"A Script for Mark Zuckerberg"