ベンチャーキャピタル (VC) 業界では、LP (リミテッド・パートナー) が経済の不確実性に対応し、投資をメガファンドに集中させる傾向が続いている。しかしRecast Capital (リキャスト・キャピタル) の共同創業者兼マネージングパートナーであるサラ・ズルコスキー (Sara Zulkosky) 氏は2026年7月6日(現地時間)付のCrunchbase News (クランチベース・ニュース) への寄稿で、この「安全性への逃避」が長期的なリターン獲得の機会を損なっていると指摘した。

ズルコスキー氏は、不確実な状況下でLPがメガファンドに集中する現象を「群れの行動」と表現した。Crunchbaseのデータによると、今年4月までに米国の全ベンチャー投資の80%が5億ドル以上のラウンドに集中し、対象企業はわずか29社であった。同氏は、数十億ドル規模のファンドは「ベンチャーキャピタル」本来の姿ではなく、テクノロジーセクターの「高価なインデックス」を購入する行為に近いとの見方を示した。

一方、市場の静かな領域では「真のベンチャー」、すなわち小規模で規律ある1億ドル未満のファンドが機能し続けているという。2000年から2024年までの約2,500のVCファンドを対象とした最新調査では、新興マネージャーの平均内部収益率 (IRR) が17.15%であったのに対し、既存マネージャーは9.94%に留まった。ズルコスキー氏は、新興マネージャーが高アライメントで高確信の投資を継続し、ベンチャー本来の精神を捉えていると述べた。

同氏は、メガファンドの「安全性」が幻想であり、真のアルファ (超過収益) はハングリーで特化しており、この市場に適切な規模のマネージャーにこそ存在すると指摘。LPが群れから離れ、新たな機会を追求すべき時期であるとの見解を示している。


参考: Crunchbase News (アーカイブ) — 2026年7月6日 20:00 (JST)

原文ハイライト

"True venture — the smaller, disciplined, sub-$100 million funds — keeps working."

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