Crunchbase Newsは2026年6月18日(現地時間)、戦略アドバイザーのイタイ・サギー氏が、企業役員会に対し、人工知能 (AI) や量子コンピューティングといった破壊的技術に、既存の業績が好調な時期こそ積極的に向き合うべきだと提言したと報じた。同氏は、好業績がこれらの技術がもたらす潜在的な市場変革に対する「盲点」を生み出す危険性を指摘している。

サギー氏は、企業役員会が破壊的技術を単なる技術トレンドとして捉えるべきではないと強調する。これらの技術は、価格設定、顧客の期待、サイバーセキュリティ、プロダクト開発、人材ニーズ、そして企業のビジネスモデル自体を再構築する可能性がある。同氏は、急速に進化する技術環境において、役員会が考慮すべき3つの主要なポイントを挙げた。

第一に、行動しないことのコストを測定することだ。多くの役員会がAI導入の費用を問う一方で、それよりも「遅れた場合のコスト」を評価することが重要だとしている。競合他社がAIを活用してコスト削減、迅速な提供、パーソナライゼーション向上、製品の迅速なローンチを行った場合、遅延による損害は投資をはるかに上回り、価格決定力、顧客ロイヤリティ、市場関連性を失う可能性があると警告した。すべての主要な技術議論には、12ヶ月、18ヶ月、あるいは24ヶ月遅れた場合、どのような影響が生じるかといった行動しないことのコスト分析を含めるべきだと主張している。

第二に、ビジネスが成功している間に、現在のビジネスモデルに異議を唱えることの重要性を強調した。役員会は通常、業績が悪化してから攻撃的になる傾向があるが、その段階では選択肢が限られる。収益が成長し、顧客が継続し、戦略が機能しているときにこそ、経営陣に対しAI(または次の大きな技術変化)が、より安く、速く、簡単に提供できるようになった場合、ビジネスのどの部分が最も脆弱になるか?といった問いを定期的に発すべきだと指摘した。

第三に、現在の自社を破壊するような会社を構築することを推奨している。現在のモデルを守る方法だけでなく、最も恐れる競合他社を設計するよう経営陣に求めるべきだとしている。その競合他社がどのように異なる行動をとるか、価格設定、チーム編成、使用技術、コスト排除の方法、伝統的な流通チャネルの迂回などを検討することで、企業は攻撃的に考え、緊急になる前に大胆な変更を検討するよう促されるという。

AIの影響はすでにソフトウェア、サービス、アナリティクス、サポート、マーケティング、オペレーション全体で顕著である。量子コンピューティングのタイムラインはより長期にわたる可能性もあるが、サイバーセキュリティ、金融、製薬、ロジスティクス、材料科学における戦略的意味合いは重要である。サギー氏は、役員会はすべてのトレンドを追う必要はないが、技術が仕事の仕方、コスト構造、開発速度、ブランドの評判、流通チャネルを根本的に変える場合、それは役員会レベルの問題となると指摘している。


参考: Crunchbase News (アーカイブ) — 2026年6月18日 20:00 (JST)

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