ミッドジャーニー (Midjourney) は6月17日(現地時間)、医療部門Midjourney Medicalを立ち上げ、初のハードウェア製品となる全身超音波CTスキャナーの開発を発表した。放射線を使用せず約1分で全身スキャンを完了し、数ドル/回という低費用での提供を目指す。SF Union SquareにMidjourney Spaを開設し、同スキャナーを導入する計画も示されており、新たな医療診断市場への参入を鮮明にした。

ミッドジャーニー (Midjourney) は6月17日(現地時間)にサンフランシスコでライブイベントを開催し、その詳細を明らかにした。同社はこの発表を「最初のハードウェアプロジェクト」と位置付け、ソーシャルメディアXでの告知は283,500ビューを記録した。

同社が開発中の全身超音波CTスキャナーは8,960個のトランスデューサーを搭載する。Midjourneyは、思考の新しい媒体を探求し、人類の想像力を増幅させるコミュニティ支援型研究室をミッションとして掲げている。ハードウェア開発は、リアルタイムの生成型空間体験を実現するための遅延解消、デバイス上での推論によるプライバシー保護、そして新しい媒体には新しいハードウェアが必要という哲学に基づくと説明されている。

Midjourneyの医療市場への参入は、長年にわたり超音波診断機器市場を支配してきた既存企業に構造的なインパクトを与える可能性を秘めている。特に、高価な機器の販売と保守が主流であったこれまでのビジネスモデルに対し、Midjourneyが提示する「数ドル/回」という従量課金モデルは、市場の競争環境を劇的に変化させる含意を持つ。これは医療診断へのアクセスを民主化し、サービス提供のあり方を再定義する潜在力がある。一方で、AI分野では、NVIDIAがDGX Sparkのようなエッジ推論向けコンピューティングインフラを提供することで、AIを活用した画像診断支援などを間接的に推進しているが、Midjourneyのアプローチは、消費者向けの直接的な診断ハードウェア提供という点で一線を画す。

近年、AIハードウェア分野ではHumaneのAI PinやRabbitのR1といった消費者向けウェアラブル製品も登場しているが、Midjourneyの取り組みは、体験型アートインスタレーションの要素と、ライブAI生成を組み合わせた点に特徴がある。その上で、同社がMidjourney Medicalという名称で医療分野に特化したハードウェアを展開することは、生成AIが医療領域に新たな形で浸透する道筋を示唆している。同社は、モデル品質を優先し、コミュニティ支援型資金モデルを採用する研究機関としての側面も持ち合わせている。


参考: explainx.ai — 2026年6月17日 09:00 (JST)

この記事をシェア
X はてブ LinkedIn