Vercelは2026年7月29日(現地時間)、開発者向けの@vercel/sandbox SDKが、複数のLinuxユーザーとグループのサポートを開始したと発表した。この更新により、単一のサンドボックス環境内において、複数の独立したエージェントを並行して安全に実行することが可能になる。各エージェントは独自のユーザーとして隔離され、プライベートなホームディレクトリを持つため、互いのファイルにアクセスできない厳格なセキュリティが保たれる。同時に、必要に応じてグループ機能を用いて共有ワークスペースを設定することも可能で、複雑なマルチエージェントシステムの構築を効率化する。
この新しい機能により、開発者は単一のサンドボックス環境を活用しながら、個々のエージェントに高度な分離性を持たせることができる。各エージェントは、まるで別々のマシンで動作しているかのように、自身のユーザーIDとプライベートなホームディレクトリを持って実行される。これにより、エージェント間でデータが意図せず共有されたり、互いの操作が干渉したりするリスクが排除される。
具体的には、あるエージェントは他のエージェントのファイルシステムに対して読み取り、書き込み、あるいはリスト表示のいずれの操作も実行できないようになっている。この厳格な隔離は、セキュリティが重視されるマルチエージェントシステムにおいて特に有用となる。
一方で、複数のエージェントが連携して特定のタスクを実行する必要がある場合にも対応する機能が提供されている。createGroup メソッドを使用することで共有グループを作成し、そこに複数のエージェントを追加できる。このグループに属するエージェント間では、共通のワークスペースを通じて協力作業を行うことが可能になる。
新しいユーザーを作成し、そのユーザーとしてコマンドやファイル操作を実行するには、@vercel/sandbox SDKの createUser メソッドを利用する。これにより、各エージェントに割り当てられたユーザー権限の範囲内で処理を進めることができる。Vercelは、この機能の導入が、開発者がより堅牢で柔軟なマルチエージェントシステムを構築する上で、大きな後押しとなると見込んでいる。
参考: Vercel Blog — 2026年7月30日 13:00 (JST)
原文ハイライト"Run multiple isolated agents in a single Sandbox"