Simon Willison's Weblogは2026年7月29日(現地時間)、運営者であるサイモン・ウィリソン (Simon Willison) 氏が、Model Context Protocol (MCP) サーバーをClaudeおよびChatGPTのウェブチャットユーザーインターフェース (UI) に接続する手順を詳細に解説したと報じた。同氏によると、カスタムMCPサーバーの接続は技術的に可能だが、認証情報の取得やリバースプロキシ設定、UIへのスクリプト注入など、高度な技術的理解と複数の複雑な工程が必要だと指摘している。

サイモン・ウィリソン氏は自身のブログSimon Willison’s Weblogで、人工知能モデルのウェブチャットUIにおけるModel Context Protocol (MCP) サーバーへの接続について詳細な調査結果を公表した。同氏の解説は、ClaudeおよびChatGPTがMCPサーバーへのアクセスをサポートしているものの、その設定方法が直感的に理解しにくい点に焦点を当てている。

ウィリソン氏の分析によると、カスタムMCPサーバーを接続する上で最初に直面する課題は、適切な認証情報の取得である。具体的には、ウェブUIがMCPサーバーと通信する際に使用するmcptokenを、ブラウザの開発者ツールを用いて取得する必要がある。このトークンはHTTPリクエストのヘッダーに含まれており、MCPサーバーからの応答を検証するために不可欠な要素となる。この初期ステップは、ユーザーがブラウザの内部動作を理解し、機密情報を安全に抽出する能力が求められることを示唆している。

次に、クロスオリジンリソース共有 (CORS) の問題を回避するために、リバースプロキシの設定が重要な要素として挙げられている。MCPサーバーは通常、オリジンが異なるリクエストに対してセキュリティ上の制約を課すため、ブラウザから直接アクセスすることが難しい場合がある。ウィリソン氏は、カスタムのリバースプロキシをセットアップすることで、ブラウザが信頼できるオリジンからのリクエストとしてMCPサーバーにアクセスできるようにする方法を提案している。これは、例えば、既存のウェブサーバーソフトウェアを利用してプロキシを構築するか、あるいはプログラマブルなプロキシサービスを用いることで実現可能であると説明されている。

さらに、カスタムMCPサーバーの応答をウェブチャットUIに統合するためには、UIへのスクリプト注入が必須となる。これは、ブラウザ拡張機能を開発するか、一時的にブラウザの開発者コンソールを通じてJavaScriptコードを実行することで達成できる。ウィリソン氏は、既存のUIがどのようにMCPサーバーの応答を処理しているかをリバースエンジニアリングし、カスタムサーバーからの応答を指定された形式でUIに提示するためのスクリプトを作成する必要があると指摘している。この手順は、ウェブ開発に関する深い知識と、既存のコードベースを理解する能力が求められる。

ClaudeとChatGPTの間での具体的な実装の差異についても言及がある。両プラットフォームはMCPをサポートしているものの、mcptokenの取得方法や、UIが応答を期待する形式、CORSポリシーの厳格さなどに微細な違いが見られる可能性がある。しかし、基本的なアーキテクチャや接続アプローチは共通しており、ウィリソン氏が提示した手順は両者に応用可能であると推測される。

これらの手順を総合すると、カスタムMCPサーバーをClaudeやChatGPTのウェブチャットUIに接続することは、高度な技術スキルと多大な労力を要する作業である。セキュリティ上の懸念や、プラットフォーム側のUIアップデートによる互換性の問題など、持続的な運用には課題が伴うことも示唆されている。ウィリソン氏の研究は、既存のAIプラットフォームのカスタマイズ可能性を探る上で重要な洞察を提供し、より柔軟なモデル統合への道を開く可能性を示唆している。


参考: Simon Willison’s Weblog (アーカイブ) — 2026年7月29日 09:13 (JST)

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