OpenAIは2026年7月6日(現地時間)付のブログで、オーストラリアの決済・IDインフラ運営企業であるオーストラリアン・ペイメンツ・プラス (Australian Payments Plus) (AP+) がChatGPT EnterpriseとCodexを導入したと発表した。同社はこれらのAIツールを活用し、決済業務における時間の短縮、作業品質の向上、複雑な問題の調査迅速化を実現している。
オーストラリアン・ペイメンツ・プラス (AP+) は、オーストラリア全域で決済・IDインフラを運営し、毎日数百万人が利用する製品・サービスを支える企業である。同社の業務は、スキーム規則、技術仕様、会員義務、運用プロセス、サイバーセキュリティ、レジリエンス、規制要件など多岐にわたり、知識作業の複雑性が課題となっていた。
ChatGPT Enterpriseの導入により、AP+の従業員は複雑な資料の要約、データ駆動型コミュニケーションの下書き支援、曖昧な問題の構造化などに活用している。AP+の内部データによれば、調査対象従業員の80%が創造性または作業品質の向上を報告し、回答者の77%が週に2時間以上を節約した。また、社内では300以上のカスタムGPTと1,000以上のプロジェクトが作成されている。
Codexは、技術チームによる複雑な問題の調査を加速させている。例えば、決済調整の事例では、システムログと調整データ間の微妙なタイムスタンプの不整合を特定するためにCodexが活用され、4時間要していた手動調査が30分に短縮された。製品開発においても、Codexを用いることで、機能的な動作シミュレーションを従来の数日〜数週間から1日で構築できるようになり、開発リスクの低減に貢献している。AP+は、Codexをセキュリティチームが脅威モデリングや脆弱性分析などに活用することも検討している。
AP+は、従業員によるイノベーションがリーダーシップによる支援によって裏打ちされる場合に、AIが最大の価値を生み出すとの見解を示している。この事例は、金融インフラのような高規制・高信頼性が求められる業界においても、生成AIが業務効率化と品質向上に貢献し得ることを示唆している。
参考: OpenAI Blog — 2026年7月7日 00:00 (JST)