Alibabaは7月3日(現地時間)、従業員に対し、Anthropic製のAIコーディングアシスタント「Claude Code」の職場での利用を禁止する意向であると報じられた。情報筋によると、同ツールが中国に関連するユーザーを特定できる可能性のある機能について精査を受けたためといい、AnthropicがAlibabaを「蒸留(distillation)」攻撃で告発した両社間の対立が深まる中での動きと見られている。
情報筋がロイターに語ったところによると、Alibabaの従業員は自社のコーディングプラットフォーム「Qoder」を使用するよう指示された。
Anthropicは先月、Alibabaから「蒸留」攻撃を受けたと発表した。「蒸留」とは、より強力なモデルの出力に基づいて性能の低いモデルを訓練する取り組みを指すという。同社が2名の米上院議員に送付した書簡では、この蒸留が中国がAnthropicの高度なMythos Preview capabilitiesに到達する能力を加速させる一助となる可能性があると説明されている。
Alibabaの今回の禁止は、Claude Codeがユーザー環境(タイムゾーンやプロキシ関連情報を含む)を検査し、Anthropicのサーバーに送られるプロンプトに微妙なマーカーを挿入するメカニズムを含んでいたと開発者らが指摘した数日後に実施された。Anthropicの従業員は「X」への投稿で、この機能が3月に開始された「an experiment」であり、不正な再販業者によるアカウント乱用を防ぎ、モデルの蒸留から保護することを目的としていると述べた。
Anthropicは中国のユーザーおよび企業によるアクセスを制限しているが、同ツールの人気は中国のプログラマーの間で高まっていたという。情報筋は、Anthropicの中国を対象とした制限は、米国にサーバーを展開してトラフィックがそこから発信されているように見せかけることができる個人ユーザーには実施が困難だが、企業は法的およびコンプライアンスリスクをより意識しているとの見方を示した。米国のAIモデル開発者が自社システムの不正アクセス、再販、蒸留を防ごうとする中、中国のクラウドおよびAI企業は、DeepSeek、Alibaba’s Qwen、Moonshot、Zhipuといったモデルやサービスに移行している。同時に、中国のAIモデルが米国市場でも進出を見せていることは、一部の米業界専門家の間で懸念を呼ぶ展開となっている。
参考: usnews.com — 2026年7月3日 15:50 (JST)