クアルコム (Qualcomm) は6月30日(現地時間)、人工知能(AI)モデルのチップ間実行を支援するソフトウェアスタートアップ、モジュラー (Modular) の買収を発表した。AIインフラへの投資が活発化する中、GVのマネージングパートナーであるデイブ・ムニチェロ (Dave Munichiello) 氏は、半導体スタートアップのサンバノバ (SambaNova) がGeneral Atlantic主導で8億ドルの資金調達を完了した動きと合わせ、AIソフトウェアの重要性を解説した。ムニチェロ氏は、モジュラーとサンバノバ双方に早期投資し、取締役を務めている。
Crunchbase Newsのインタビューに応じたデイブ・ムニチェロ (Dave Munichiello) 氏は、今回のクアルコム (Qualcomm) によるモジュラー (Modular) 買収と、サンバノバ (SambaNova) の資金調達が意味する業界の変化について解説した。ムニチェロ氏は、人工知能に必要なハードウェアの種類が多様化していると指摘する。当初はNvidia のGPUが中心だったが、現在はAMDのGPUに加え、人工知能特化型チップ、CPU、GPUが組み合わされる分離型推論 (disaggregated inference) へと向かっている。クアルコムのような企業は、これらの異なるコンポーネントを横断するソフトウェア層を必要としていると述べた。
ジーブイ (GV) は2016年から人工知能分野に投資しており、初期の投資先にはAppleに売却されたラティス (Lattice) や、HPEに売却されOpenAIやCoreWeaveのコンピューティングパートナーとなったDetermined AIがある。ムニチェロ氏は2017年12月、サンバノバのシリーズAラウンドを主導し、1500万ドルを4億8000万ドルの評価額で投資したとされている。
ムニチェロ氏は、大手チップ企業やクラウドプロバイダーによるインフラスタートアップの積極的な買収が続く中でも、独立系IPOの道も依然として存在すると強調した。セレブラス (Cerebras) の軌跡を例に挙げ、コンピューティング需要が非常に高いため、大規模な独立系ビジネスを構築する余地は十分にあるとの見方を示した。供給不足の状況下で、より安価なCPUやGPUを組み合わせることで、チップの価値を最大化する効率化の段階にあると述べた。
オープンソースモデルの台頭は、買い手の層をさらに広げるとムニチェロ氏は指摘する。モデルがオープンソース化されれば、企業は自社モデルを所有し、自社のハードウェアで実行することが可能になると述べた。ムニチェロ氏は、評価額が技術的指標に基づいて急速に変動する市場において、四半期ごとの実行力、販売目標の達成、顧客への物理システムの提供が真の牽引力になるとの見解を示した。
このようなAIソフトウェアとハードウェアの統合は、多様なAIワークロードに対応するための基盤を強化する構造的含意を持つ。チップ技術の進化に伴い、いかに効率的かつ柔軟にAIモデルを運用するかが競争力の源泉となる。今回の買収は、AIインフラの複雑性が増す中で、ハードウェアに依存しないソフトウェアレイヤーによる最適化の重要性が高まっていることを明確に示唆している。
参考: Crunchbase News (アーカイブ) — 2026年6月30日 20:00 (JST)