アントラ・エナジー(Antora Energy)は7月30日(現地時間)、熱電池の生産能力拡大を目的としたシリーズC資金として5億5000万ドルを調達したと発表した。この資金調達ラウンドはEclipseとG2 Venture Partnersが共同で主導し、同社はモジュール型電池を製造するための第2工場を建設する計画を明らかにした。この熱電池技術は、重工業とデータセンターの脱炭素化に貢献するとされている。
アントラ・エナジーの資金調達ラウンドには、ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏が設立したブレークスルー・エナジー・ベンチャーズ(Breakthrough Energy Ventures)のほか、BlackRock Inc.とTemasek Holdings Pte.の合弁事業であるデカーボナイゼーション・パートナーズ(Decarbonization Partners)が参加した。
同社が開発する熱電池は、再生可能エネルギーまたは系統電力で充電され、その熱を貯蔵する。必要に応じて、貯蔵された熱は蒸気に変換され、既存のタービンで電力を生成できるほか、直接熱として産業プロセスに供給することも可能だ。この技術により、化石燃料を使用するよりも大幅にコストを削減しつつ、重工業やデータセンターといった電力集約型施設を24時間365日稼働させることが可能となる。
今回調達された資金は、主に第2工場の建設に充当される。この新工場は、既存の試験生産施設に加えて、モジュール型熱電池の生産能力を大幅に拡大することを目指している。
近年、データセンターの電力需要は急速に増加しており、そのエネルギー源を再生可能エネルギーに切り替えることは喫緊の課題となっている。Antora Energyの熱電池は、再生可能エネルギーが利用可能な時に充電し、供給が不安定な時間帯に電力を供給することで、データセンターの持続可能な運用を支援する。
参考: bloomberg.com — 2026年7月30日 20:30 (JST)