OpenAIとBroadcomは2026年6月23日(現地時間)、大規模言語モデル (LLM) 推論に特化したインテリジェンスプロセッサ「Jalapeño」を発表した。これは両社が共同開発する複数世代のコンピューティングプラットフォームにおける初のAIアクセラレータであり、OpenAIの知見に基づき、あらゆるLLMとの連携に柔軟性を持たせる設計が施されている。
「Jalapeño」は、OpenAIがLLMの基盤、モデルロードマップ、カーネル、提供システム、そして製品ニーズに関する深い理解に基づいて設計した。このプロジェクトにおいて、Broadcomはチップの実装、ボード、ラックシステム統合、高性能ネットワーキング、さらにスケーラブルな生産システムの工業化を支援する主要パートナーとして関与している。Celesticaもパートナーとして名を連ね、共同で開発を推進した。
特筆すべきは、このチップが設計から製造テープアウトまでわずか9ヶ月という異例の短期間で開発された点である。これは、高性能な先進半導体におけるASIC (特定用途向け集積回路) 開発サイクルとしては、これまでにない速さを実現した画期的な事例となる。開発プロセスの一環として、OpenAIの既存モデルが設計と最適化の加速に活用されたことも明らかにされている。
現在、「Jalapeño」チップのエンジニアリングサンプルは、OpenAIの研究室においてGPT-5.3-Codex-Sparkを含む様々な機械学習ワークロードの稼働テストが進行中である。初期のテスト結果からは、既存の最先端技術と比較して、性能あたりの消費電力において大幅な優位性が示されている。この結果は、AIワークロードの効率化に大きく貢献するものと期待される。
OpenAIのGreg Brockman社長兼共同創設者は、「Jalapeño」がOpenAIの長期的なフルスタックインフラ戦略の重要な一部であることを強調した。この戦略は、コンピューティングリソースをより豊富にし、AIを高速化、信頼性向上、そしてより手頃な価格で提供することを目指している。同チップは、Microsoftをはじめとするパートナー企業との緊密な連携のもと、2026年中にギガワット規模のデータセンターで初期展開される計画が立てられている。
参考: investors.broadcom.com — 2026年6月24日 09:00 (JST)