Interconnects(インターコネクト)は2026年9月8日(現地時間)、オープンモデルのエコシステム拡大に伴い、そのライセンス戦略が多様化していると報じました。欧米の主要モデル開発者がApache 2.0などのオープンライセンスへの移行を進める一方、中国のフロンティア企業は、収益閾値の設定やセキュリティレビューの義務化といった、より制限的なカスタムライセンスを採用する傾向が顕著になっています。
オープンモデルのライセンスを巡っては、過去にはカスタムライセンスが一般的であった時期がありました。しかし、DeepSeek(ディープシーク)がDeepSeek V3のライセンスをMITに変更して以来、2025年には多くの中国モデルメーカーがMITまたはApache 2.0ライセンスを採用しました。2026年に入ると、オープンモデル間の競争激化を背景に、Google(グーグル)やMeta(メタ)などがApache 2.0へ移行するなど、西側のモデルメーカーでオープンライセンス採用の動きが際立っています。
一方で、中国のフロンティアモデルメーカーは、より制限的なアプローチを取っています。Kimi K3は、推論またはファインチューニングサービスを提供する事業者に対し、商用契約を要求するライセンスを導入しました。MiniMax(ミニマックス) M3は、収益閾値以上の利用に契約を義務付け、特定のユースケースを禁止する方針です。Zhipu(ジープー)のGLM-5.3は、以前のGLM-5.2がMITライセンスであったにもかかわらず、推論およびファインチューニングのプロバイダー向けにカスタムライセンスを採用しました。このライセンスは、12カ月連続で年間100億USドルまたは他通貨での同等額以上の総収益がある場合、Z.AIのセキュリティレビューを受けることを義務付けています。この100億ドルの閾値は高水準であるものの、「affiliates」(関連方)の定義が曖昧であり、採用の障壁となり得ると指摘されています。
また、Interconnectsは最新のオープンモデルとして複数の注目モデルを挙げています。Motif-Technologies(モチーフ・テクノロジーズ)のMotif-3はMITライセンスで提供され、限られたリソースでのイノベーションを示しています。dots-studio(ドッツ・スタジオ)のdots3-note-prevは、RedNote/Xiaohongshu(レッドノート/シャオホンシュー)がモデル学習に本格参入し、IMO 2026で完全なスコアを獲得したことを示唆しています。Qwen(クウェン)からは、Qwen3.8-Flash-Nextとして次期モデルアーキテクチャのプレビューが提供され、GDNとQwen Sparse Attentionを採用しています。zai-org(ザイ・オーグ)のGLM-5.3-Flashは、「Ox-Alpha」という名称で無料利用可能なステルスモデルとしてリリースされていたと報じられ、その性能がユーザーの憶測と期待を集めました。Tencent(テンセント)のHy4-previewは、Hy3-previewからHy3への進化を鑑みると、将来的にオープンモデルの最前線に立つ可能性を秘めていると評価されています。
さらに、NVIDIA(エヌビディア)のNVIDIA-Nemotron-3.5-Lightning-30B-A3B-BF16は、Nemotronのアップデート版として性能と速度の向上が特徴です。inclusionAI(インクルージョンAI)のLing-3.0-flashは、ハイブリッドデザインを採用したモデルの第3世代として登場しました。Qwenは、Qwen3.8-2.4T-A95Bとして大規模モデルのオープンリリースも開始していましたが、これにはカスタムライセンスが適用され、同規模の他のモデルと比較して性能面で劣る側面も指摘されています。
参考: Interconnects (Nathan Lambert) (アーカイブ) — 2026年9月8日 23:15 (JST)