Stripe は2026年9月7日(現地時間)、エンジニアリングマネージャーであるシャラッド・クリシュナムルシー氏による社内AIエージェント「Kai」の構築と運用に関する戦略を公開した。「Lenny's Newsletter」が同日付けで報じたところによると、この戦略は「会社全体の頭脳を構築する」と題され、同社の複雑なグローバル環境においてAIを全従業員に展開するためのアプローチを示している。Kaiは毎週1万人以上の従業員に利用されており、クリシュナムルシー氏はAIを大規模エンタープライズで機能させるための背景、ガバナンス、共有スキルプラットフォームの重要性を強調している。
クリシュナムルシー (Sharadh Krishnamurthy) 氏はStripeのエンジニアリングマネージャーとして、社内AIエージェントのKai構築に貢献した。同氏はデータや開発者エクスペリエンスを含むStripeのコアインフラチームで業務に携わり、エンタープライズ規模でAIを機能させるためのシステムレベルの視点を持つ。現在は、技術的背景に関わらず全Stripe従業員がAIを安全かつ効果的に利用できるよう、ガバナンス、スキル、インフラ層に注力している。
StripeがKaiを外部ツール購入ではなくゼロから構築した背景には、特定の決定要因があったとされる。同社はデータ層を構造化し、エージェントが安全かつ大規模にクエリを実行できる設計を採用した。また、「Projects」と呼ばれる仕組みをガバナンスメカニズムとして機能させている。Kaiがデフォルトで知るユーザー情報や、ユーザーが制御できる範囲も明確に設定されている。
人間開発者向けに構築された既存のインフラが、AIエージェントにとっても必要不可欠なものとして機能したとクリシュナムルシー氏は指摘している。Kaiのスキルプラットフォームにより、従業員は自身のワークフローをパッケージ化でき、既に2,000ものスキルが生成されている。過去にはエージェントが本番システムを停止させかけた経験から、ロードシェアリングや「暴走エージェント」への対応策も講じられたという。
Kaiの構築・運用において、StripeはTrino、Anthropic、Gemini、Cursorといったツールを参照している。
参考: Lenny’s Newsletter (アーカイブ) — 2026年9月7日 21:04 (JST)
原文ハイライト"Build your own company brain: the enterprise AI playbook from Stripe’s engineering team"