ChinaTalkは9月1日(現地時間)、中国政府がレアアース産業における支配力強化を目指し、生産体制を二大国営企業に集約したと報じた。軽希土類は中国北方稀土、より希少な重希土類は中国稀土集団がそれぞれ担う。2024年以降、全国の生産割当はこの2社にのみ割り当てられており、中国が戦略物資であるレアアースの供給を厳格に管理する姿勢を明確にしている。
中国のレアアース生産は、内モンゴルの包頭(Baotou)に本社を置く中国北方稀土(China Northern Rare Earth)と、江西省贛州(Ganzhou)に本社を置く中国稀土集団(China Rare-Earths Group, CREG)の2社によって管理されている。
中国北方稀土は、世界最大の軽希土類(light rare earths)生産者であり、永久磁石に利用される主要元素を扱う。一方、中国稀土集団は、より希少で重要性の高い重希土類(heavy rare earths)を管理しており、防衛サプライチェーンにおける中国の支配力を確立している。
レアアースは、ネオジムやプラセオジムなどの軽希土類と、ディスプロシウムやテルビウムなどの重希土類に分類される。軽希土類は内モンゴルの白雲鄂博(Bayan Obo)鉱床に集中し、鉄鉱石の副産物として採掘される。対照的に、重希土類は江西省、広東省、福建省、湖南省の丘陵地帯に広がるイオン吸着型粘土に存在する。
北方地域では、レアアース鉱石が一か所に集中していたため、2015年までに統合が進んだ。しかし南方地域では、イオン吸着型鉱床が広範囲に分散しており、数百もの小規模事業者による違法採掘やミャンマーを経由した密輸が常態化していた。加えて、地方政府の支援を受けた企業群の存在が、統合を困難にしていた。
中国政府は2010年代半ばに「六大稀土集団」体制を構築しようとしたが、南方からの抵抗により計画は停滞した。最終的に2021年12月、中国アルミニウム、五鉱集団、および贛州の地元企業のレアアース資産が中国稀土集団に統合された。広東省の資産は2024年に組み入れられ、現在の二社体制による割当は2024年から開始された。2025年には割当数の公表が停止されている。
中国北方稀土は2024年に約329.7億元(約46億ドル)の収益を計上し、2026年4月時点の時価総額は約1779億元(約250億ドル)で、世界で最も価値のあるレアアース企業となっている。一方、中国稀土集団は2024年に約30.3億元の収益を計上し、約2.87億元の純損失を出した。この数字は同社の重希土類加工・分離資産の一部のみを反映したものであり、親会社である中国稀土集団全体の収益や利益は公表されていない。参考として、米国のMP Materialsは2024年に2.04億ドルの収益を上げ、時価総額は約100億ドルである。
参考: ChinaTalk (Jordan Schneider) (アーカイブ) — 2026年9月1日 19:03 (JST)