レプリット (Replit) は2026年7月15日(現地時間)、過去6ヶ月間でエンジニアのコード出力が約3倍に増加したことを明らかにした。同社は、自社開発の自律型エージェントシステムを社内のあらゆる業務に導入した結果、コードレビュー時間やプロダクト関連のインシデント発生率を維持しつつ、品質指標の改善とリリース加速を実現したと説明している。同社はこの取り組みを「The Self-Driving Company」と呼称している。
レプリットは、従業員が目標を設定し、エージェントがコンテキストを収集して作業を実行し、結果を確認し、人間による判断が必要な場合にエスカレーションする、エージェントの拡張システムを社内に展開している。同社はこれを自律走行型企業 (The Self-Driving Company)の始まりと位置づけている。
この取り組みは昨年後半に開始され、当初はエンジニアリング部門でその価値が証明された。レプリットは今年1月下旬、GitHub、GCP、Azure、Linear、Notion、Slack、ZenDeskなどのシステムにエージェントがアクセスできるようにインフラを整備した。その結果、生産性が大幅に向上し、1月上旬から6月下旬にかけてコードの貢献量が5.8倍増加したという。一貫した著者コホートでは、コード量が2.9倍に増加している。
コードレビュープロセスにおいても、エージェントがリスクレベルを評価し、必要に応じて人間によるレビューを要請することで、人間のプルリクエスト (PR) レビュー時間の30%を削減した。また、PRのリバート率やインシデント発生件数は横ばいを維持しており、エージェントの活用により品質も相対的に向上しているとしている。インシデント調査では、エージェントが根本原因の特定を支援することで、平均解決時間 (MTTM) が短縮されている。さらに、Linearで追跡されるプロジェクト完了率も、コーディング量とともに大幅に増加している。
エンジニアは、複数のエージェントを連携させて検証可能なタスクを完了させる「ループ」を生成することで、特に顕著な変化を経験している。これには、CSSシステムの移行、製品のローカライズを可能にする移行、不安定なテストのメンテナンスの自動化、ネットワーク関連のバグ解決などが含まれる。さらに、レプリットのAIチームは、ユーザーフィードバックを分析し、改善案を提案し、ベンチマークとA/Bテストを組み合わせて検証する継続学習システムを構築しており、レプリットのエージェント自身が自己改善する能力を有している。
この内部エージェントの導入は、ソフトウェアの「構築か購入か」という議論にも影響を与えている。レプリットは、市場を常に評価し、新しいツールを試しているものの、自社で構築した内部エージェントが、市場をリードすると見なされている製品を上回る性能を示していると述べている。同社は7桁に上る年間費用が発生していたSaaSソリューションの利用を中止し、レプリット内で完全に構築された内部アプリケーションに移行した事例を挙げている。さらに、エンジニアのアラート選別や根本原因特定を支援する専門ツール、自動侵入テストツールなどと比較しても、同社の内部エージェントは同等またはそれ以上の品質を、最大10分の1のコストで実現しているという。このエージェントシステムはエンジニアリング部門だけでなく、Slackインターフェースを通じて会社全体のあらゆる機能にその利用が拡大している。
参考: Replit Blog — 2026年7月16日 00:00 (JST)
原文ハイライト"Agents now investigate production incidents, review pull requests, answer questions, analyze business data"