Fireworks AIは2026年7月9日(現地時間)、開発者向け変更履歴を公開した。大規模言語モデルの拡充、一部モデルの非推奨化、および動画・音声入力対応、AWS S3での学習データ統合(BYOB)、強化学習によるファインチューニング (RFT) のウォームスタート機能といった機能改善が含まれる。競合する推論プラットフォームが提供するサービスと比肩する開発者エクスペリエンスの向上を図ったものと見られる。

Fireworks AIは開発者向け変更履歴に基づき、複数のモデルを非推奨化し、新たなモデルの提供を開始した。

2026年6月26日(現地時間)にはKimi K2.5とQwen 3.6 Plusがサーバーレスサービスから非推奨となり、それぞれKimi K2.6とQwen 3.7 Plusへの移行が推奨された。これに先立ち、2026年6月17日(現地時間)にはMiniMax M2.5が非推奨となりMiniMax M2.7への移行が促されている。

新規モデルとしては、2026年6月15日(現地時間)にGLM 5.2がモデルライブラリに追加された。また、2026年6月12日(現地時間)にはKimi K2.7 Code、MiniMax M3、Qwen 3.7 Plusが利用可能になった。一方で、2026年6月10日(現地時間)には音声推論と画像生成機能が非推奨化された。

さらに、2026年5月14日(現地時間)には性能向上のため、DeepSeek V3.1、DeepSeek V3.2、GLM 4.7、GLM 5、Qwen3 8B、Qwen3 VL 30B A3B Thinking、Qwen3 VL 30B A3B Instruct、Llama 3.3 70B Instruct(GPT-OSS 120Bへの移行が推奨)など、複数のレガシーなサーバーレスモデルが廃止された。

主要な機能強化として、2026年2月5日(現地時間)には動画・音声入力に対応するマルチモーダルモデルへのクエリが可能となり、動画キャプション作成やシーン分析、マルチモーダルな質問応答に対応した。また、AWS S3バケットと連携して学習データを格納できるBring Your Own Bucket (BYOB) アプローチも導入され、セキュアなトレーニング環境を提供している。企業向けには、SSO経由での初回サインイン時にユーザーアカウントを自動作成するJust-In-Time (JIT) ユーザープロビジョニング機能も追加された。

2026年1月20日(現地時間)の更新では、強化学習によるファインチューニング (RFT) ジョブを以前の教師ありファインチューニング (SFT) チェックポイントからウォームスタートできる機能が追加され、SFTからRFTへのワークフローが効率化された。さらに、Azure Blob Storageからのモデルアップロードにおいて、SASトークンの代わりにAzure ADフェデレーションID認証がサポートされ、認証情報管理の簡素化に寄与している。

これらの多岐にわたる更新は、Fireworks AIが推論プラットフォーム市場における競争力を強化しようとする意図があるものと見られる。Together AI、Groq、Modal、Anyscaleなどの競合各社も高速推論や多様なモデル提供を進める中、Fireworks AIはBYOBによるデータプライバシーとRFTによるモデル最適化という二つの側面で独自性を追求していると見られる。特に、BYOBは企業ユーザーにとってデータガバナンスの観点から魅力的であり、RFTのウォームスタートは開発者がファインチューニングのプロセスをより効率的に進める上で重要な利点となる可能性がある。


参考: docs.fireworks.ai (アーカイブ) — 2026年7月9日 09:00 (JST)

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