パリを拠点とする音声AIスタートアップのグラディウムは7月9日(現地時間)、シードラウンドを再開し、Nvidiaを含む投資家から資金を調達したと発表しました。これにより、同社のシードラウンド総額は1億ドルに達しました。グラディウムはこの資金を、Bay Areaにオフィスを開設し、人材獲得競争を強化するために活用する方針です。

グラディウムは、AI音声モデルを提供する企業であり、新たな投資家の参画によりシードラウンドの調達額を増額しました。同社は昨年12月にFirstMark Capital、Eurazeo、DST Global Partners、Eric Schmidt、Xavier Nielから7000万ドルを調達し、ステルスモードを解除していました。

グラディウムは、調達資金を用いて世界をリードするAIエコシステムの中核での地位を強化するため、Bay Areaにオフィスを構え、そこで人材獲得を進めるとしています。パリはAIの主要な欧州ハブであるものの、この動きはAnthropic、Google、Meta、OpenAIなどの企業に近い場所で事業を展開することの利点を認識したものと見られます。

グラディウムは、Xavier Nielが支援するフランスのAI研究機関であるKyutaiからスピンアウトしました。Kyutaiとグラディウムの共同創業者であるNeil Zeghidourは、過去にGoogle Brain、DeepMind、Facebookで研究者として活動していました。同社は、超低遅延で大規模な音声を提供するオーディオモデルの開発に取り組んでおり、AIエージェントとの会話において発生しがちな不自然な間をなくすことを目指しています。

市場では、今年2月に110億ドルの評価を受けたElevenLabsや、Google Geminiといった主要モデルメーカーなど、多数の競合が存在します。グラディウムは昨年12月のローンチ以来、フランスの自動車メーカーであるRenaultを含む複数の顧客を獲得していると述べています。

超低遅延音声AIの需要は、リアルタイム対話型AIエージェントの普及に伴い、今後さらに拡大すると予想されます。ElevenLabsなどの先行企業がリアルな音声合成で先行する中、グラディウムの差別化は、AIエージェントとの対話における自然な「間」を実現する技術にあると見られます。これは、AIエージェント開発者にとって、ユーザーエクスペリエンスを向上させる上で重要な要素となります。


参考: TechCrunch Funding (アーカイブ) — 2026年7月10日 03:34 (JST)

原文ハイライト

"raises $100M seed, backed by Nvidia"

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