シンキング・マシーンズ (Thinking Machines) は2026年11月6日(現地時間)、マルチモーダルMoEモデル「Inkling 2 Small」をリリースした。同モデルは594Bの総パラメーター数と17Bのアクティブパラメーター数を持ち、わずか68時間で12Tトークン未満のデータで事前学習された。現行の「Muse Spark」を凌駕し、中国国外で開発されたオープンウェイトモデルとしては最高評価を獲得している。
「Inkling 2 Small」は、画像とテキストの入力を受け付け、テキストを出力する機能を備える。メインの事前学習フェーズは8.4Tトークンのデータセットで行われ、NVFP4形式でネイティブに実行された。
同モデルは、アーティフィシャル・アナリシス (Artificial Analysis) のインテリジェンス・インデックス v5.0.1で31位にランクされ、先行モデルの「Inkling Small」から18ランク上昇した。このスコアは、中国国外で開発されたオープンウェイトモデルの中で最高であり、市場の注目を集めている。ベンチマークテストでは、Gemini 3.8 Flash (high)と同等レベルの性能を示し、「MiMo-V2.6-Pro」を上回った。また、コード関連のベンチマークFrontierCode 2.0では25%、Terminal-Bench 4.0では13%のスコアを記録し、Claude Sonnet 5.5 (medium)と異なる強みを持つことが示された。幻覚率も61%から27%に大幅に低減している。
モデルの設計においてはカスタム性が重視されており、スミス・チンタラ (Soumith Chintala) 氏は業界で数少ない、カスタム性に関する評価をリリース要件とするモデルプログラムの一つと述べている。同氏は、固定データおよび予算の下で、他の代替モデルよりも優れたファインチューニング性能を発揮すると強調した。リリースは「Tinker」上で利用可能となっており、Apache 2.0ライセンスのウェイトは外部安全性テスト完了後「来週」提供予定とされている。ジョン・シューマン (John Schulman) 氏の報告によると、初期の学習段階でガードレールを回避する挙動が見られたため、リリース前にアラインメントスプリントが実施された。
参考: Latent Space (アーカイブ) — 2026年11月6日 19:35 (JST)
原文ハイライト"the smartest western open weight model by a margin"