Salesforce は2026年10月27日(現地時間)、AIエージェントの管理・統制プラットフォーム「Agent Fabric」に対し、品質評価機能の「Agent Evals」と「API Evals」、および高度なコスト管理機能の拡張を発表した。これにより、AIエージェントの品質劣化や想定外のコスト増加を、顧客に影響が及ぶ前に自動で検知し停止する。
セールスフォースが拡張したAgent Fabricは、企業がAIエージェントを大規模に運用する際に直面する、品質劣化や想定外のコスト増加といった課題に対応する。今回の機能拡張により、デプロイ前のテスト作成から、本番環境における品質閾値に対するエージェント、大規模言語モデル (LLM)、MCPサーバーズの評価までを自動化する。評価結果が設定された基準を下回った際には、Agent Kill Switchを含む事前定義された介入策が発動され、エージェントの異常動作を自動で停止する。
特にAgent Evalsは、AIエージェントのパフォーマンスと信頼性を継続的に監視し、応答の正確性や関連性、安全性などの主要な品質指標を評価する。これにより、品質の低下を早期に特定し、必要に応じて自動で介入を促す。API Evalsは、依存する外部APIの変更に起因するエージェントの障害を未然に防ぐ目的で設計された。APIの仕様に基づいて機能テストや性能テストを自動で作成し、本番環境へのデプロイ前に潜在的な問題を特定することで、エージェントの安定稼働を支援する。
さらに、AI利用費用の透明性を高め、管理を強化するため、高度なコスト管理機能が導入された。FinOps Dashboardは、AI関連費用の詳細な可視化を提供し、Model Walletは、AIエージェントが利用するモデルごとの利用上限を設定し、予算超過を自動で停止するハードリミットの設定を可能にする。これにより、企業はAIエージェントの運用コストを厳格に管理できる。Cost Optimization Policiesは、セマンティックキャッシング、ペイロード圧縮、応答トリミングなどの技術を適用することで、トークン使用量を最大75%削減し、運用コストの最適化を促進する。
これらの新機能のうち、Agent EvalsとAPI Evalsは、2026年11月にベータ版として提供が開始され、2027年1月に一般提供される予定だ。Custom Agent Scannerは発表同日よりベータ版が利用可能で、2027年1月に一般提供となる。Agent Kill Switch、Open Policies for Federated API Gateways、FinOps Dashboard、Model Wallet、Cost Optimization Policiesは、発表同日より一般提供が開始されている。
参考: salesforce.com (アーカイブ) — 2026年10月27日 22:00 (JST)