Googleのスンダー・ピチャイ (Sundar Pichai) 最高経営責任者 (CEO) は2026年10月23日(現地時間)、Big Technology Podcastのインタビューで、再帰的自己改善 (RSI) の最終状態からは「かなり遠い」との見解を示した。同時に、業界全体が計算資源不足に直面していることや、Appleとの提携強化への意欲も語った。

ピチャイ氏は、AIが人間による介入なしに自律的に改善を繰り返す「フルなRSI」が差し迫っているという一部の業界の見方に対し、自身の見解を表明した。同氏はGoogle DeepMindの最先端研究にアクセスし、Anthropic への主要な投資家でもある立場から、現状は最終段階には至っていないと述べた。

一方で、AIモデルが自身の次期バージョンを改善する上で既に重要な役割を果たしているとも指摘した。AI研究者がAIエージェントと協力し、モデル開発の様々な側面で「RSIループ」が機能している現状を説明した。

計算資源については、2024年の意思決定が現在の供給状況に影響しているとし、Googleを含む全ての企業が計画していた量の2倍は欲しかったと感じるほど不足していると述べた。Googleは、Google Cloud Platformの短期的な収益よりも、フロンティアAI開発に必要な計算資源の確保を優先するトレードオフを行っていることを明かした。前四半期で82%の成長を記録したGoogle Cloud Platformは、より多くのGPUがあればさらに多くの利益を上げられるにもかかわらず、フロンティアAIを「グラウンドゼロ」と位置づけ、計算資源を割り当てているという。

また、ピチャイ氏は、計算資源の制約がAI研究にとって良い影響をもたらす場合もあるとの見方を示した。それが創造性を刺激し、より効率的なアルゴリズム的ブレークスルーを生み出すと語った。

Googleの将来の製品戦略については、ユーザーがWorkspace、Search、GeminiといったGoogleの様々なサービスを、統一された「エージェント」を通じて利用できるインターフェースの実現を目指していると説明した。同社はこのエージェント体験の構築と、サービス間の統一性および機能性向上に注力している。

Appleとの協業に関しては、GoogleがGeminiのライセンス供与を通じてAppleのSiri改善に協力したことに言及し、AppleがモデルをSiriに組み込みカスタマイズしたことを高く評価した。ピチャイ氏はAppleとのさらなる協業にコミットしていると述べた。

さらに、TPUを宇宙に送るGoogleのProject Suncatcherについて、自動運転技術のWaymoに例え、技術的に困難な挑戦であるものの、数十年後に実を結ぶ可能性のある「ムーンショット」プロジェクトであると表現した。ピチャイ氏は、宇宙に送られたTPUから「Hello World」の瞬間を期待していると語った。


参考: Big Technology (Alex Kantrowitz) (アーカイブ) — 2026年10月24日 05:33 (JST)

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