Big Technologyは2026年6月26日(現地時間)、同社主催のAIサミットにおいて、AI分野への支出が今後も減速することなく増加するとの見方が示されたと報じた。参加した主要AI企業の幹部らは、従来の「ムーアの法則」がAI分野には当てはまらないと指摘し、技術の進化がより困難で高コストな課題解決を促し、結果としてAI関連費用を押し上げていると分析した。一方で、フロンティアAIのサイバーセキュリティ能力や非構造化データの活用についても議論が交わされた。
先週サンフランシスコで開催されたBig Technology AI Summitでは、AI関連支出がインフラとサービスの両面で今後も増加するとの共通認識が示された。このサミットにはOpenAIのGreg Brockman氏、AnthropicのMike Krieger氏、BoxのAaron Levie氏、CorridorのAlex Stamos氏らが登壇した。
BoxのAaron Levie氏は、コンピューティングサービスのコストが時間とともに低下するという従来の「ムーアの法則」がAIには当てはまらないと指摘した。AIの能力向上に伴い、企業はより難しく高コストな問題に技術を投入しており、Boxのトークン消費量は近年指数関数的に増加していると述べた。同社の初期AI利用事例ではタスクあたり5,000〜20,000トークンだったものが、最新のエージェントでは100万〜500万トークンを使用する可能性があるという。
現在のAI政策についてLevie氏は、ホワイトハウスが新しいモデルを個別に審査・承認している現状が、かつて提案されたAIの一時停止運動の目標を事実上達成しているとの見方を示した。また、CorridorのAlex Stamos氏は、フロンティアAIのサイバーセキュリティ能力の飛躍的進歩は昨年、Opus 4およびGPT-5シリーズモデルで起こったと述べ、Mythosがバグ発見において最高の公開モデルであると評価した。
AnthropicのMike Krieger氏は、モデルの挙動についてFable requires less hand-holding than its predecessors(Fableは前身モデルよりも手がかからない)と説明したとされる。Krieger氏は特定のプロジェクトに言及し、It would do the whole thing, and then kind of hang out for the next seven hours(それは全てをやり終え、その後7時間ほど待機するようなものだった)と語ったとされる。しかし、Big TechnologyのPodcastsセクションでは、政府がFableおよびMythosといったフロンティアモデルの市場からの撤回を同社に強制したと示唆されており、Fableの現在の利用可能性は不透明であると見られる。OpenAIのGreg Brockman氏は、OpenAIが「蓄積するコンピュート量」によって差別化を図るとの考えを示し、世界のコンピュート量はすべての需要を満たすには不十分であるとの見通しを明らかにした。
HylandのJitesh S. Ghai氏、Chief Product OfficerのMichael Campbell氏、Erie InsuranceのCIOであるPartha Srinivasa氏らは、Podcastsに出演した。その中で、HylandがErie Insuranceのような顧客に対し、非構造化データを利用してエージェントに必要なコンテキストを提供し、ビジネスに具体的な影響を与える支援をしていると紹介された。
参考: Big Technology (Alex Kantrowitz) — 2026年6月27日 01:25 (JST)
原文ハイライト"Fable requires less hand-holding than its predecessors."