arXiv cs.CVは10月28日(現地時間)、病理学の新たなモデル「PathoJev(パソロジェブ)」を発表した。このモデルは「System One paradigm(システム・ワン・パラダイム)」に基づき構築されており、全スライドおよび領域レベルの評価において回答確率を直接予測する。従来の病理学的ワークフローにおける視覚的証拠と決定間の遅延を解消し、効率的な病理診断判断を実現する。9Bモデルは既存の「SlideChat(スライドチャット)」と比較して9.1倍高速に動作し、複数の質問ワークロードで大幅な高速化を達成した。
PathoJev(パソロジェブ)モデルは、各スライドを一度エンコードした後、共有された視覚的コンテキスト上で独立した質問サフィックスをバッチ処理で評価する仕組みを持つ。ハイブリッドバックボーンの再帰状態を再利用することで、スライドコンテキスト長が延長されても、追加質問ごとの計算量増加を抑制する。
モデルの性能評価として、3つの全スライドベンチマークでは、PathoJevの9Bモデルが平均精度77.2%、27Bモデルが78.1%を記録した。これは、競合モデルであるSlideChat(スライドチャット)をそれぞれ5.4および6.3パーセンテージポイント上回る結果である。また、5つのROIベンチマークにおいても、両スケールで競争力のある精度を維持している。
WSI-Bench(WSIベンチ)における測定では、PathoJevの9BモデルがSlideChatと比較して9.1倍の高速性を示した。共有コンテキストを利用することで、8つの質問ワークロードでは個別のプレフィックスエンコーディングに比べて6.9倍および5.9倍の高速化を実現し、64の質問ワークロードでは11.2倍および8.9倍に向上した。これらの結果は、全スライドおよび局所組織評価において、複数の視覚的判断を統合するための再利用可能な確率的インターフェースを提供するとしている。
参考: arXiv cs.CV — 2026年11月2日 14:00 (JST)
原文ハイライト"Efficient Pathology Decisions from Shared Visual Context"