Nscale(エヌスケール)は9月25日(現地時間)、米国での新規株式公開(IPO)を控え、英国のAIネオクラウド企業として、転換社債型資金調達で33.6億ドルを確保したことを明らかにした。この大規模な資金調達は、AIデータセンターの構築に巨額の資本が必要とされる状況下、同社のデータセンターの大規模な建設に主に充当される見込み。調達はThird Point(サード・ポイント)が主導し、既存投資家であるNvidia(エヌビディア)も参加している。

今回の転換社債型資金調達は、Nscaleにとって事業拡大の重要な節目となる。同社はThird Point(サード・ポイント)を含む投資家から即座に23.6億ドルを確保し、さらに既存投資家であるNvidia(エヌビディア)からは11月中旬に追加で10億ドルを受け取る予定だ。これらの債券は、Nscaleの新規株式公開(IPO)が完了した時点で普通株式に転換される契約となっている。

Nscaleは先週、IPO申請書類を提出しており、米国市場への上場を具体化させている。Financial Times(フィナンシャル・タイムズ)の報道によれば、Nscaleのニューヨーク証券取引所(NYSE)での評価額は350億ドルに達すると見込まれている。また、Bloomberg(ブルームバーグ)は、NscaleがIPOを通じて30億ドルの調達を目指していると報じており、市場からの高い関心が伺える。

同社は、オーストラリアの仮想通貨マイニング企業であるArkon Energy(アーコン・エナジー)から2年前にスピンアウトして以来、急速な成長を遂げてきた。IPO申請書に記載された情報によると、Nscaleは既に1030億ドル相当を超える契約を獲得しており、その事業規模は拡大の一途をたどっている。

現在、Nscaleは、ノルウェーやウェストバージニア州といった複数の地域で、データセンターキャンパスの大規模な開発を積極的に進めている。これらの施設は、生成AIの進化に伴い急増する計算能力とストレージへの需要に応えることを目的としている。AIデータセンターの構築には膨大な初期投資が必要であり、今回の巨額の資金調達は、高まるAIインフラ需要に対応するためのNscaleの事業拡大戦略を加速させるものと見られる。

AI技術の発展は、それを支えるハードウェアインフラの需要をかつてないほど高めている。特に、複雑なモデルの学習や推論には、高性能なGPUや大量のデータストレージ、そしてそれらを冷却するための施設が必要不可欠だ。Nscaleは、この市場のギャップを埋めるべく、大規模なデータセンターを建設し、AI時代の基盤を支える企業としての地位を確立しようとしている。


参考: TechCrunch Funding (アーカイブ) — 2026年9月26日 03:33 (JST)

この記事をシェア
X はてブ LinkedIn