Lenny's Newsletterは9月22日(現地時間)、AI製品開発において、エラー発見を通じた高度な評価システム (evals) が、製品品質の向上とコスト削減に不可欠なスキルとして浮上していると報じた。共同執筆者のハーメル・フセイン氏とシュレヤ・シャンカー氏は、多くのチームがこの初期段階をスキップし、不適切な指標を設定している現状を指摘した。
記事は、AIプロダクトマネージャーにとって、AI製品の評価システム (evals) が極めて重要なスキルになっていると強調している。Anthropicの元最高製品責任者 (CPO) で現在はLabs部門を率いるマイク・クリーガー氏は、評価システムを書くことが最も重要との見解を示し、Y CombinatorのCEOギャリー・タン氏は、評価システムがAIスタートアップにとって真の参入障壁となると述べている。
Lenny’s Newsletterの記事は、複数の企業が評価システムへの投資による具体的な成果を報告していると伝えている。Shopifyは評価システムを活用し、AIワークフロービルダーを従来システムと比較して2.2倍高速化し、68%のコスト削減を達成した。Cursorは評価システムによりユーザー満足度を大幅に向上させつつ、コストを41%削減。Rampは領収書写真からの取引一致精度のオンデバイスモデルを35%から83%に引き上げ、HarveyはAI契約レビューアの内部品質スコアをほぼ倍増させた。Rippling、Glean、Abridge、ElevenLabs、Robinhoodも、評価システムを用いてAI製品を改善した事例を共有している。
同記事は、AI製品が変更しやすい一方で予測が困難な特性を持つため、意図しない不具合を早期に特定する評価システムが重要であると説明している。多くのチームは、エラー発見の段階をスキップして直接評価指標の作成に進む傾向があるが、これにより重要な問題を見落としたり、誤った評価を行うリスクがあると指摘。エラー発見は、どのAIの失敗を測定すべきかを明らかにする上で、製品発見 (product discovery) における問題解決の価値判断と同等の役割を果たすと、記事の著者らは述べている。
エラーを発見する際、コーディングエージェント(CodexやClaudeなど)は明白な問題を見つけるのに有効だが、製品の目的や文脈に依存する判断は苦手とされる。人間のレビューを通じて評価基準のずれ (criteria drift)を特定し、エージェントの指示を調整する必要があると、Lenny’s Newsletterの記事は指摘している。著者らは、このプロセスを50社以上で実践し、顧客体験を損なう主要な製品欠陥を発見したと伝えている。
参考: Lenny’s Newsletter — 2026年9月22日 21:45 (JST)
原文ハイライト"How to find (and fix) hidden AI failures"