Hugging Faceは7月21日(現地時間)、ロボットマニピュレーションデータ記録用のオープンシステム「Grabette (グラベット)」を発表した。このシステムは、人間の手による操作デモンストレーションを記録し、ロボット学習用の大規模かつ多様な実世界データセット構築を目指す。オープンソースでの提供により、開発者は低コストでロボティクスデータ収集環境を構築可能となる。
Grabetteは、手持ち式グリッパーに広角魚眼カメラとRGB-Dカメラの2つを搭載し、マニピュレーションのデモンストレーションを再現できるデバイスである。広角魚眼カメラは状況に応じたビューを提供し、RGB-Dカメラは堅牢な6-DoFトラッキングを担う。
本システムは、Stanford UniversityのUMI (Universal Manipulation Interface) に着想を得ており、低コストでのデータ収集を可能にする。部品表 (BOM) コストは、Grabette本体が約490€、ロボットアーム用エンドエフェクターであるGripetteが約120€とされている。
Grabetteの開発は、ハードウェアのCADファイル、Raspberry Pi上で動作するキャプチャサービス、ブラウザで実行可能な処理パイプラインを含むすべてがオープンソースで提供される。記録されたデータは、LeRobot形式でHugging Face Hubに共有され、ロボットに依存しない設計により様々なロボットや学習手法で利用可能である。
データ記録後、ブラウザ上のGrabetteダッシュボードから後処理を開始できる。the grabette-slam spaceでRTAB-Mapライブラリを用いたSLAM (自己位置推定と環境地図作成) が実行され、その後、LeRobot形式に変換されたデータセットがHugging Face Hubにアップロードされる。
Grabette本体約490€、Gripette約120€という低コストは、限られた予算でロボット操作データ収集環境を構築する際の選択肢となる。また、LeRobot形式でのデータ共有とロボットに依存しない設計により、多種多様なロボットプラットフォームや学習フレームワークで収集データを活用できる。Hugging Face Hubへの共有は、大規模かつ多様なデータセットの共同構築と利用を促進する。
参考: Hugging Face Blog — 2026年7月21日 09:00 (JST)
原文ハイライト"Grabette: an open system to record robot-manipulation data"