OpenAIは2026年6月9日(現地時間)、ブログで、共同作業プラットフォームを提供するNotionが開発ツール「Codex」を活用し、製品開発期間を大幅に短縮した具体的な事例を公開した。NotionのAIプロダクトエンジニアリング担当者は、Codexの使用により、従来2週間を要したプロジェクトを約3時間に短縮できたと報告。具体例として、モバイル版のコードベースをCodexに提示することで、ウェブ版のAI音声入力機能が短期間で実装された経緯が紹介されている。
Notionは、OpenAIの開発ツール「Codex」を導入することで、エンジニアリングにおける製品構築のアプローチを根本的に再考している。AIプロダクトエンジニアリングを担当するライアン・ナイストロム (Ryan Nystrom) 氏は、彼のチームがNotion製品のほぼ全てのAI機能の構築および担当を担う中で、Codexが新たな開発の可能性を広げたと強調した。
その具体例として、ウェブ版のAI音声入力機能の開発が挙げられる。この機能は既にモバイルアプリ版には実装されていたが、デスクトップおよびウェブクライアントには未実装の状態だった。ナイストロム氏はこの状況に対し、モバイル版の既存コードベースをCodexに提示し、ウェブ版での実装に必要な要件を詳細に記述した。結果として、CodexはNotionの既存コードベースのコーディング標準に完全に適合する初期実装コードを生成し、翌日にはリリース可能な状態に到達した。ナイストロム氏の報告によると、同様のプロジェクトであれば、以前は2人のエンジニアが2週間をかけて取り組む必要があったが、Codexの活用により、わずか1人のエンジニアが約3〜4時間で完了させることができたという。
Codexの導入は、Notionのエンジニアたちの働き方にも顕著な変化をもたらした。従来、エンジニアは一度に一つのタスクに集中するのが一般的だったが、現在ではCodexにタスクの内容と検証方法を指示することで、複数の作業を並行して進めることが可能になった。ナイストロム氏自身も、マネージャーとして5年以上コードを直接書いていなかったにもかかわらず、Codexのサポートを得てチームの機能構築作業に積極的に参加している。さらに、研究課題を夜間にCodexに与え、翌朝には詳細なレポートが完成しているといった活用事例も存在する。彼はCodexをNotionで24時間年中無休で利用可能なインターンと表現し、その貢献度を高く評価している。
参考: OpenAI Blog — 2026年6月9日 12:00 (JST)
原文ハイライト"Codex’s ability to autonomously execute showed up clearly in a recent project."