One Useful Thing (Ethan Mollick) は2026年7月23日(現地時間)、AIの利用に関する最新ガイド「An opinionated guide to which AI to use to do stuff The Summer 2026 Edition」を公開した。近年AIは単なるチャットボットから、ツールを組み合わせて計画・実行するエージェントシステムへと進化しており、これによりAIが人間の数時間分の作業を一度にこなせるようになったと指摘。同ガイドでは、目的やリスクレベルに応じたAIモデルの選択、特にChatGPTとClaudeを活用した具体的な実務への応用について解説している。
AIの利用は、数ヶ月前までのチャットボットとの対話中心から、エージェントシステムへと大きく変化した。エージェントシステムは、AIモデルの知能とツールを組み合わせることで、計画を立てて行動し、人間数時間分の作業を一度に実行可能にする。これは基本的に、AIにコンピュータを与えることと同義となる。
例として、GPT-5で作成された残忍主義建築の都市建設ゲームのデモが挙げられ、1年足らずでGPT-5.6 Solを搭載したCodexを使うことで、より高度なゲームが実現したことが示された。
レシピの取得や低リスクな質問など、一般的なチャットボット利用であれば、無料モデルを含む多くの選択肢が「十分」な品質を提供する。しかし、医療や法律に関するセカンドオピニオンのような高リスクな問題には、「十分」以上の結果が求められるため、ClaudeのOpusやFable、またはChatGPTのGPT-5.6 Solを「High」思考レベルに設定するなど、最も高度なモデルの使用が推奨される。これらのモデルはエラー率が低く、複雑な分野での能力テストで高いスコアを示すが、費用が発生する。
実務でAIを最大限に活用するには、主にChatGPTとClaudeが選択肢となる。これらは月額20ドルから利用でき、AIにコンピュータへのアクセスを可能にする。AIにコンピュータを与える方法には、AI企業が提供する仮想コンピュータを使用する方法と、自身のコンピュータにAIをアクセスさせる方法の二つがある。
AI企業提供の仮想コンピュータを使用するモードは、ChatGPTでは「ChatGPT Work」、Claudeでは「Cowork」と称される。これらのモードでは、モデルと思考レベルを選択し、メールやGoogle DriveなどのアプリケーションとAIを連携させることが可能。筆者はMBAセミナーの準備にこれらを利用し、メールの確認、プレゼン資料の作成、返信メールの作成といった作業をAIに委任し、数時間かかる人間の作業を約10分で完了させた。
AIに実際の作業をさせる際には、権限設定が極めて重要になる。例えば、ChatGPTは事前の許可に基づきメールを送信したが、Claudeは事前に確認を求めた。システムを信頼し、その挙動を理解するまでは、メール送信やファイル変更など、行動前の承認設定を維持することが推奨される。これはプロンプトインジェクションと呼ばれる、外部からの悪意ある指示によりAIが誤った行動を取るリスクからも保護する。
自身のコンピュータにAIをアクセスさせる方法は最も強力な利用法で、ChatGPTのCodexとClaude Codeが該当する。これらはAI企業提供の仮想コンピュータを使う場合よりも多くの機能と能力を提供し、より複雑なプロジェクトや長期間にわたる複数ファイルの操作を可能にする。例えば、筆者は自身の本の校閲にGPT-5.6 Solを搭載したCodexを利用し、30分で195の参照を追跡し、研究者チームが数時間かかる作業を完了させたと報告している。
参考: One Useful Thing (Ethan Mollick) (アーカイブ) — 2026年7月24日 03:05 (JST)
原文ハイライト"An opinionated guide to which AI to use to do stuff The Summer 2026 Edition"