産業向け物理AI企業PhysicsXは2026年6月7日(現地時間)、オーバーサブスクライブされたシリーズC資金調達ラウンドで3億ドル(約470億円)を調達したと発表した。評価額は約24億ドル(約3780億円)に達した。このラウンドはTemasekが主導し、NVIDIA、Applied Materials、Siemensなどの既存投資家も参加した。
PhysicsXのシリーズC資金調達には、Temasekが2025年からの既存投資家として主導し、新たにM&G InvestmentsとIntrepid Growth Partnersが加わった。既存投資家には、Applied Materials、Atomico、General Catalyst、July Fund、NGP、NVIDIA、Radius、Siemensなどが名を連ねている。
同社は、産業組織におけるハードウェア革新を加速し、エンジニアリングおよび製造生産性を向上させるAIネイティブなエンジニアリングプラットフォームを開発・展開している。そのAIモデルは物理的挙動を数秒で予測し、航空宇宙・防衛、半導体、産業機械、自動車、エネルギー、材料などの産業で利用されている。
PhysicsXは急速な成長を遂げており、前年比で認識収益を2倍、予約収益を3倍に増加させ、顧客数も過去1年間で2倍以上に拡大した。チームは300人以上に増員されている。
今回の資金調達は、同社のグローバルな成長、プラットフォーム機能の拡張、およびLarge Physics Models(大規模物理モデル)と呼ばれる、より大規模で強力な事前学習済み物理AIモデルの開発を含むフロンティア研究に活用される。共同創業者兼CEOのJacomo Corbo氏は、Physics AIがハードウェア革新の制約を取り除き、エンジニアが数千のデザインを数秒で検討できる能力を提供すると述べた。創業者兼会長のRobin Tuluie氏は、高忠実度の物理シミュレーションをより効率的にし、実世界データを活用することで、これまで実用的でなかったアプリケーションを開放すると説明している。
PhysicsXは英国に本社を置き、ロンドンとニューヨークにオフィスを構え、ベイエリアとシンガポールでも拠点を拡大している。
参考: physicsx.ai — 2026年6月8日 09:00 (JST)
原文ハイライト"PhysicsX is developing and deploying its AI-native engineering platform to accelerate hardware innovation"