Googleは2026年5月28日(現地時間)、Google I/O 2026にて、AIを活用した科学的発見とヘルスケア分野における最新技術の進展を公開した。研究者向けに科学的探索を加速させる「Gemini for Science」の研究成果、および個人の健康支援を目的としたHealth AIツールの取り組みが紹介された。
Google Researchのバイスプレジデント、ヨッシ・マティアス (Yossi Matias) 氏が、今年のGoogle I/O 2026におけるGoogle Researchの主要な進展を紹介した。
科学的発見の新時代に向けて、Googleは高度なAIベースツール群Gemini for Scienceの研究成果を発表した。これは、Empirical Research Assistance (ERA) とCo-Scientistといった基盤研究に基づいており、これらの研究はNatureに掲載された。ERAは、研究者が専門家レベルの経験的ソフトウェアを作成するのを支援するコーディングシステムであり、呼吸器疾患の入院予測やカリフォルニアの河川流域の季節的流出予測に貢献している。Co-Scientistは、Geminiをベースとしたマルチエージェントシステムで、抗微生物耐性や肝線維症といった科学的課題に取り組む協調的なAIパートナーとして機能する。
Gemini for Scienceには、ERAとAlphaEvolveで構築されたエージェント型研究エンジンComputational Discoveryや、Co-Scientistを活用した仮説生成ツールHypothesis Generationが含まれる。また、NotebookLMで構築された科学文献の知見を統合するLiterature Insightsも提供される。さらに、構造バイオインフォマティクスやゲノム解析といった複雑なワークフローを自動化する「Science Skills」も利用可能となる。これらのツールはlabs.google/scienceでアクセス登録を受け付けている。
健康分野におけるAIの進展も発表された。Googleは長年にわたり、医療提供者と協力してAI研究を進めてきた。研究ツールとしては、会話データから症状について推論する「Symptom AI」があり、研究では、独立した臨床医がSymptom AIの鑑別診断を他の臨床医のものより約2倍頻繁に選好した。また、「Plan for Care」というパイロット研究についても初期段階の考察が共有された。さらにPersonal Health Record (PHR) に関する研究も進められている。
参考: Google Research Blog (アーカイブ) — 2026年5月29日 05:58 (JST)
原文ハイライト"a new era of scientific discovery"