Google Cloudは2026年10月20日(現地時間)、エンタープライズ向けAI基盤の選択肢を拡大するため、OpenAIのモデルを同社のModel Gardenに追加し、プライベートプレビューで提供を開始したと発表した。これにより、同社は主要なクローズドソース大規模言語モデル (LLM) 全3種類に加え、200以上の自社・サードパーティ・オープンモデルを統合エンタープライズAIプラットフォーム上で提供する唯一のハイパースケールクラウドプロバイダーとなる。顧客はコスト、性能、機能のバランスを考慮し、様々なモデルから最適なものを選択できるようになる。
Model Gardenに追加されるOpenAIのモデルは、用途に応じた3種類が展開される。GPT-6 Astraは、コーディング、コンピューター利用、専門業務、科学研究などの高度な作業向けに設計されている。GPT-6.1 Solは、Astraに近いインテリジェンスを低コストで提供し、エージェント型コーディング、コンピューター利用、専門業務に対応する。GPT-6 Lunaは、高速かつコスト効率に優れたモデルとして、日常業務の規模拡大に適している。
Google Cloudのプラットフォームを利用することで、顧客はアーキテクチャのロックインや個別のベンダー契約なしに、パフォーマンス、レイテンシ、コスト効率に基づいて任意のユースケースに最適なモデルを動的に選択・交換できる。OpenAIモデルの取引はGoogle Cloud Marketplaceを通じて処理され、すべての利用が単一のGoogle Cloud請求書に集約され、既存のクラウドコミットメントやFlexible Savings Plans (FSP) の対象となる。
同社は、生成AIのスケーリングにおいてコンプライアンスやセキュリティを重視している。エンタープライズガバナンスのために構築されたGeminiプラットフォームは、厳格なデータ境界、分離されたアクセス境界、統合された監査およびアイデンティティ管理を提供する。顧客のプロンプト、コンテキスト、出力は指定されたデータ境界内に留まり、ファウンデーションモデルのトレーニングには使用されない。Zero Data Retention (ZDR) オプションも近日中に提供される予定だ。
OpenAIモデルは専用のGoogle Cloudインフラストラクチャ上で動作し、Confidential Computeも近日中に導入される。すべてのクエリは強化された分離ゲートウェイを経由し、Google Cloudのセキュアな環境内でデータ転送が完結し、サードパーティモデルプロバイダーによる不正アクセスを防ぐ。すべてのエージェントおよびモデルのインタラクションは認証済みアイデンティティの下で動作し、IT管理者はエンドツーエンドの可視性、VPC Service Controlsによる保護、エンタープライズ全体での統合監査ログを利用できる。
BoxのAI製品担当バイスプレジデントであるヤショダ・バヴナニ (Yashodha Bhavnani) 氏は、Google Cloudを介したOpenAIモデルの利用により、顧客がOpenAIの最先端AIモデルとGoogle Cloudのセキュリティおよびコンプライアンス機能を同時に利用できるようになり、エンタープライズコンテンツからより多くの価値を引き出せるとコメントした。
OpenAIのGPT-6 Astra、GPT-6.1 Sol、GPT-6 Lunaモデルは現在、Google CloudのModel Gardenで一部のエンタープライズ顧客向けにプライベートプレビューとして提供が開始されている。顧客はAPIを通じてこれらのモデルを利用でき、ローカルのCodex CLIおよびDesktopワークフローを直接Geminiプラットフォームに接続して推論を行うことが可能だ。近日中には、OpenAIモデルがGoogle CloudのGemini for businessおよびGoogle Antigravityでも利用可能になる予定。
参考: cloud.google.com (アーカイブ) — 2026年10月21日 09:00 (JST)
原文ハイライト"giving customers flexibility to run agentic workloads across their choice of models and infrastructure"