Vercelは10月15日(現地時間)、エンタープライズ向けの「Enterprise Apps and Agents」プラットフォームの拡張を発表した。AWS 上での「Bring Your Own Cloud (BYOC)」の一般提供を開始し、既存のアイデンティティプロバイダー (IdP) と連携する「Enterprise-Managed Authorization through Vercel Connect」のパブリックベータを提供。企業内でのAI活用が広がる中、ガバナンスとセキュリティの課題解決を支援する。
Vercelは、企業におけるAI導入がエンジニアリングユーザーだけでなく、シチズンデベロッパーと呼ばれる非開発者層にも急速に拡大している状況に対応するため、Enterprise Apps and Agentsプラットフォームを拡張しました。
このプラットフォームは、エンジニアとシチズンデベロッパーの両方に対応する単一のデプロイメント先を提供。アクセス権限、プロバイダー、モデル、データ保持ポリシー、トークン予算、外部サービス連携、社内ポリシーといった項目を一元的に管理するガバナンス機能を実現します。
新たに一般提供が開始された「BYOC on AWS」は、Vercelが提供する優れた開発者体験を維持しつつ、コンピューティングリソースと顧客データを顧客企業のAWSアカウント内に保持することを可能にします。これにより、データの主権とセキュリティを強化しながら、Vercelの利点を活用できます。
また、パブリックベータとして提供されるEnterprise-Managed Authorization through Vercel Connectは、既存のアイデンティティプロバイダー (IdP) を介して、AIエージェントが従業員に代わって接続された各種サービスに安全にアクセスする機能を提供します。これにより、企業は既存の認証・認可システムを活用しつつ、AIエージェントの利用範囲を管理できます。
Vercelは、数百種類のAIモデルを一元的に管理する「AI Gateway」も提供しています。これにより、企業は個別のAPIキー管理やプロジェクトごとのトークン予算設定が可能になります。さらに、Zero Data Retentionポリシーにより、顧客データがVercelによって保存されたり、モデルのトレーニングに利用されたりすることを回避。コンプライアンス要件の高い企業向けに、米国のみのプロバイダーを選択するオプションも提供されています。
現時点では、マーケティング自動化のクラヴィヨ (Klaviyo) や採用プラットフォームのマーコー (Mercor) などが、このプラットフォームを活用しています。これらの企業は、安全な内部AIアプリプラットフォームの構築、AIモデルのガバナンス管理、そしてAIチームによる迅速な開発を実現しています。
参考: Vercel Blog — 2026年10月15日 16:00 (JST)
原文ハイライト"Enterprise Apps and Agents is a central control plane for governing every builder, app, agent"