Google Researchは2026年6月3日(現地時間)、先進的なAIベースの洪水予測モデルのハイドロロジーフレームワークをオープンソース化したと発表した。これにより、各国の気象水文機関がAI洪水予測を自身のワークフローに統合することが可能になる。
Google ResearchがGitHubで公開したこのオープンソースフレームワークは、研究者や予測担当者がGoogleのFlood Hubで使われているものと同様のアーキテクチャと訓練データを用いてAI洪水予測モデルを訓練することを可能にする。水文学者や運用予測担当者は、新たなモデル、データ、アプローチを追加・試験し、また地元のデータや知識を最先端のAIベース洪水予測に組み込むことができる。
このハイドロロジーモデルは、オープンソースのPyTorch機械学習モデリングパッケージを使用するPythonパッケージとして提供される。Long Short Term Memory (LSTM) Networksに基づくモデルアーキテクチャと、オープンソースのCaravan datasetからの履歴河川データを使ってモデルを訓練するパイプラインが含まれている。
提供されるコードリポジトリには、2024年に発表されたベンチマーク研究で試験されたオリジナルバージョンと、現在Flood Hubでリアルタイムのグローバル洪水予測を担うアップグレードモデルの2バージョンが含まれる。新しいモデルは、従来のバージョンに比べ、計測流域では予測可能期間を6日間、未計測流域では1日間延長する。
Google Researchはチェコ気象水文研究所 (CHMI) と協力し、AIベースのモデルが従来の局所的に校正された概念モデルと同等の予測品質を提供することを検証した。CHMIはまた、ハイドロロジーオープンソースフレームワークを、各国の洪水予測機関などで利用される運用洪水予測ツールであるDelft-FEWSプラットフォームに統合するアダプターを開発した。
世界気象機関 (WMO) の水文モデリング・予測セクション責任者であるHwirin Kim氏は、オープンソースの水文モデリングツールの拡大を歓迎するコメントを寄せた。このモデルアーキテクチャ、ドキュメント、訓練資料はApache 2.0ライセンスのもとGitHubで公開されており、研究者や運用予測専門家が利用できる。
参考: Google Research Blog (アーカイブ) — 2026年6月4日 03:37 (JST)
原文ハイライト"We have open-sourced our hydrology model to enable National Meteorological and Hydrological Services"