Vercelは2026年5月31日(現地時間)、同社のChat SDKが新たにLarkおよびFeishuをサポートすると発表した。これにより、Vercelの提供する「vendor-official adapter」を通じて、ユーザーはLarkおよびFeishuの会話内でメッセージの投稿、編集、削除、返信のストリーミング、インタラクティブカードの送信、絵文字によるリアクションを行うボットを構築可能となる。この拡張は、SlackやTeamsといった主要ワークプレイスコミュニケーションツールへの既存サポートに続き、Vercelのグローバルエンタープライズ市場におけるプレゼンス強化と、開発エコシステムのさらなる拡大を目指す戦略的意義を持つ。

VercelのChat SDKにおけるLarkおよびFeishuアダプターは、Larkが採用するWebSocketトランスポートを介して接続される。これにより、HTTP webhookエンドポイントを外部に公開することなく、任意の長時間稼働するNodeプロセスからボットの実行が可能となり、セキュリティと運用効率の向上に寄与する。開発者はアダプターを「@-mentions」に応答するよう設定できるため、特定のユーザーへの言及に基づいたボットの動作を容易に実装できる。

LarkおよびFeishuは、特にアジア圏で急速に普及が進む企業向けコラボレーションツールであり、VercelがこれらをChat SDKのサポート対象に加えたことは、グローバルな開発者コミュニティ、特にアジア市場への影響力を強化する上で重要な一手となる。これまでVercel Chat SDKはSlackやMicrosoft Teamsといった北米・欧州を中心に広く利用されるプラットフォームをサポートしてきたが、今回のLarkとFeishuへの対応により、より多様な地域とビジネス文化に対応する多角的なアプローチを示している。これは、Vercelが提供する開発環境が、単一の地域や技術スタックに限定されず、世界中の企業ニーズに応える汎用性を追求している証左と言える。

既存のSlackやTeamsアダプターと同様に、LarkおよびFeishuアダプターも、メッセージ処理の抽象化、インタラクティブUI要素の統合、そしてリアルタイムでのストリーミング機能など、Chat SDKが提供する主要な機能を活用できる。この一貫性のある開発体験は、複数のプラットフォームを跨いでボットを開発する企業や開発者にとって、学習コストの削減と開発効率の向上に直結する。Vercelは、各プラットフォーム固有のAPIの複雑さをChat SDKが吸収することで、開発者がコアロジックの構築に集中できる環境を提供している。

Vercelは、Chat SDKの利用開始に向けたLarkとFeishuの公式ドキュメントを参照するよう促している。また、Chat SDKの主要な概念から最初のボット構築、そしてSlackやTeamsといった既存プラットフォームへのデプロイに至るまでの包括的なガイドも引き続き提供されており、新規ユーザーもスムーズに開発を開始できる体制を整えている。この広範なドキュメントとサポート体制は、新たなプラットフォームへの対応と並行し、Vercelエコシステム全体の魅力を高める重要な要素である。


参考: Vercel Blog — 2026年5月31日 23:00 (JST)

原文ハイライト

"new vendor-official adapter"

この記事をシェア
X はてブ LinkedIn