Big Technologyは5月22日(現地時間)、人工知能(AI)が広報上の深刻な緊急事態に直面していると報じた。特に18歳から25歳の若年層の間で否定的な見方が広がり、米国各地の大学卒業式ではAIへの言及にブーイングが起きる事態となっている。AI業界のリーダーたちが長年、大量の職喪失の可能性を警告してきたことが、この状況の一因と指摘されている。
米国の大学卒業式では、セントラルフロリダ大学やミドルテネシー州立大学で、22歳の卒業生たちがAIへの言及にブーイングを浴びせた。また、アリゾナ大学では、元Google CEOのエリック・シュミット氏がAI技術の未来への貢献を促した際、卒業生から大きな怒声の合唱が上がった。この背景には、AIリーダーたちが、特に卒業生が求めるエントリーレベルの職の大量喪失を何年にもわたり警告してきたことがある。一方で、AIラボは今年中にも兆ドル規模の新規株式公開(IPO)を達成する可能性があるとの見方もあり、若年層の職の不安と業界の急速な成長との間で認識の乖離が指摘されている。
また、広報戦略にも問題が指摘されている。ベンチャーキャピタリストのマーク・アンドリーセン氏は、ジョー・ローガン・ポッドキャストで、AIは病気にならず、ガールフレンドに振られて落ち込むこともない。人事部に苦情を申し立てることもないと述べた。この発言は、就職難の中で親元で暮らす新卒者には響きにくい可能性があるとの見方がある。
AIの成功は、技術に対する一般市民の承認に直接結びついている。しかし、ギャラップが先週実施した調査によると、米国人の10人中7人が居住地域でのAIデータセンター建設に反対しており、48%が強く反対、強く賛成したのはわずか7%に留まった。政治の分野では、メイン州でデータセンター建設一時停止法案が州知事の拒否権によって否決されたものの、知事はいくつかの新たな条件付きで通過を容認する姿勢を示した。2028年の大統領選挙では、データセンターの禁止や政府によるAIの「キルスイッチ」といった議論が浮上する可能性も指摘されている。
AIが社会に何をもたらすかはまだ不明な点が多く、現在の技術の影響に関する断定的な発言は推測の域を出ない。メッセージングが改善されなければ、社会におけるAIの役割に対する認識形成はさらに時間を要する可能性がある。
参考: Big Technology (Alex Kantrowitz) (アーカイブ) — 2026年5月23日 00:20 (JST)