arXiv cs.CRは2026年10月20日(現地時間)、大規模言語モデル (LLM) エージェントが静的解析ルールを自律的に進化させる新しいフレームワーク「SESAA」を発表しました。このフレームワークは、検出ルールが未記述のコードにおけるセキュリティバグ検出のギャップを埋めることを目的とし、人間の介入なしにルールを反復的に改善する仕組みを特徴としています。
SESAAは、検出ルールがまだ書かれていないコードにおけるセキュリティバグ検出のギャップを埋めることを目指しています。新しいフレームワークやAPI、コーディングイディオムの出現に対応するため、LLMエージェントは可読性と監査可能性に優れた「joern queries」のセットを反復的に進化させます。
このエージェントは、別のLLM批評家からのみフィードバックを受けます。批評家は、フラグが立てられたコードと立てられていないコードを検査し、誤検出や見逃しを特定しますが、正解ラベルにはアクセスしません。エージェントはこのフィードバックを利用してクエリを修正する仕組みになっています。
OWASP Benchmark for Pythonを用いた評価では、SESAAは8回の独立した実行で平均F1スコア0.742を達成しました。これは、広く使用されている5つのツールのデフォルト設定を上回り、正解ラベルにアクセスしてチューニングされた最も強力なツールに匹敵する性能を示しています。SESAAは評価時に正解ラベルを一切参照していません。
実際のPythonプロジェクトでのパイロット検証では、脆弱性が導入される前のコードから生成されたクエリが、その後に発生した19件のCVEのうち10件を検出しました。これには、同じリポジトリ用に作成されたルールによって検出された9件が含まれます。開発された検出器は、エンジニアが検査、変更、独立して実行できる実行可能かつ人間が読めるクエリのセットとして提供されます。これらの結果は、LLMエージェントが静的解析ルールのメンテナンスを、手作業によるプロセスから自動化された発見と修復の反復プロセスへと転換できる可能性を示唆しています。
参考: arXiv cs.CR (アーカイブ) — 2026年10月23日 13:00 (JST)