arXiv (アーカイブ) は2026年10月21日(現地時間)、大規模言語モデル (LLM) のプロンプトスタイルが、競技プログラミングにおけるAIの精度と実行速度に与える影響に関する探査的研究論文を発表した。GPT-5.5を用いて国際情報オリンピック (International Olympiad in Informatics) の精度課題とNP困難な速度課題に対し9種類のプロンプトスタイルを比較した結果、最適なプロンプトは課題の種類や評価指標によって異なり、普遍的な最適解はない可能性が指摘された。
この研究は、サード・B・アラリフィ (Saad B. Alarifi) 氏とモハメッド・A・アラム (Mohammed A. Alam) 氏によって執筆された。従来の研究が競技プログラミングにおけるプロンプト戦略を精度のみで比較し、実行速度や人間との比較が不足していた点を補完するものと位置付けられている。
実験では、GPT-5.5に対し国際情報オリンピックの精度課題3つとNP困難な速度課題2つを提示し、それぞれの課題で9種類のプロンプトスタイルから選ばれたプロンプトを検証した。その結果、最も効果的なプロンプトは、課題の種類と、結果を平均値で要約するか中央値で要約するかによって異なっていた。この事実は、少なくともこれらの課題においては、プロンプトスタイルを普遍的なものとして扱うのではなく、目的に合わせて調整する必要があることを示唆している。
平均スコアにおける多くの差異は、少数の外れ値の実行に起因していることが判明した。これにより、単一の指標でプロンプティングを評価することが、その有効性の変動を不明瞭にする可能性が示された。人間である国際情報オリンピックの参加者との比較では、AIは異なる条件下で作業したものの、一方の課題で平均的な参加者を上回る性能を示したが、他の2つの課題では及ばなかった。
本研究は、プロンプトの比較対象を精度から実行速度へ拡大し、さらに人間との比較を導入することで、プロンプトスタイルが競技プログラミングのパフォーマンスに与える影響について、より広範な全体像を提供する試みである。
参考: arXiv cs.LG (アーカイブ) — 2026年10月23日 13:00 (JST)