物理学のプレプリントサーバーarXivは2026年10月15日(現地時間)、大規模言語モデル (LLMs) を用いて最先端の量子回路を発見する進化論的フレームワークを導入する研究を発表した。Andi Gu氏、Alek H. Kemeny氏、Susanne F. Yelin氏、Mikhail D. Lukin氏らによるこの研究は、LLMsが回路設計を提案し、独立した評価器がこれを検証・採点する仕組みを構築する。数値計算、化学、最適化など多岐にわたるタスクで、既存技術を上回る効率的な量子回路の生成に成功した。
このフレームワークでは、大規模言語モデルが量子回路の設計案を生成し、独立した評価器がその設計を検証し、性能に基づいて採点する。研究チームは、この手法を数値計算、化学、最適化、量子シミュレーション、数論を含む8つの異なるタスクに適用した。
その結果、8つのタスクのうち7つにおいて、発見された量子回路は、Toffoli(トフォリ)ゲート数と量子ビット数の両方で既存の最先端技術と比較して大幅な削減を達成した。残る1つのタスクでは、素体モジュラ逆数の新しい可逆アーキテクチャが発見された。
この新しいアーキテクチャは、可逆性の取り扱い方を変更することで、これまで可逆整数演算には非実用的とされていた古典的アルゴリズムであるdivstepsを実現可能にした。これにより、モジュラ逆数におけるToffoliゲート数と量子ビット数のトレードオフが大幅に改善された。これらの成果は、評価器によって誘導される大規模言語モデルの共同設計が、量子計算における新しいアルゴリズム構造の創出に道を開くことを示唆している。
参考: arXiv quant-ph — 2026年10月16日 02:59 (JST)
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