Anthropicは2026年10月12日(現地時間)、AI Engineer New Yorkカンファレンスにおいて、マルチエージェントオーケストレーションの新機能「dynamic workflows」、通称「flows」を発表した。同社の技術スタッフであるCJ Avilla氏とHarrison Stall氏が、UnixやLinuxから得た教訓を基に、開発者が大規模なプロジェクトを効率的に管理できる仕組みとして紹介した。「flows」は、Claude Managed Agentsにおいて、Claude自体がエージェントの組織化と作業の調整を自律的に行う機能として位置づけられている。

AnthropicのCJ Avilla氏とHarrison Stall氏は、AI Engineer New Yorkカンファレンスで「flows」の詳細を説明した。「flows」はa new type of multiagent orchestration, built for your most ambitious workloadsと定義されており、大規模なワークロード向けに設計されたマルチエージェントオーケストレーションの新しい形態である。同氏は、Ken Thompson氏による初代Unixオペレーティングシステムや、Linus Torvalds氏から信頼できるメンテナー層へと進化したLinuxの事例を挙げ、大規模で野心的なプロジェクトに取り組むには、エージェントにも同様の組織化が必要であるとの見解を示した。

「flows」はClaude Codeにおけるa harness for every taskコンセプトから発展した機能で、Claudeがエージェントの組織化を自律的に決定する点が特徴である。従来のClaude Managed Agentsでは、開発者がコーディネーターとサブエージェントの編成を手動で設定する必要があった。しかしdynamic workflowsでは、リードエージェントがタスク遂行計画を作成し、Claudeがオーケストレーションプログラムを記述し、エージェントの起動、結果の収集、情報フローの管理を自動で行う。これにより、開発者は個々のエージェント間の相互接続を管理する必要がなくなる。

開発者は、APIを通じてClaudeにアクセスするためのインターフェースであるClaude Consoleを通じて、これらの「flows」機能を利用できる。ユーザーは必要に応じて特殊なサブエージェントを構成に追加することも可能である。プレゼンテーションでは、株式のウォッチリストスキャナーのワークフローが例として示され、個別のティッカーを孤立したコンテキストを持つエージェントに分散させ、その後のレビューフェーズで結果を精査し、レポートを生成する基本的なパターンが説明された。

質疑応答では、エージェントがタスクに必要なエージェント数をどのように決定するかや、トークン予算の管理に関する質問が出た。Stall氏は、モデルは実行中に自身の予算を認識しないが、開発者はセッション予算を設定できると回答した。また、繰り返し実行されるフローを長期的に安価で効率的にする方法については、Avilla氏が「dreaming」機能の利用を提案した。これは既存のメモリストアと過去のセッショントランスクリプトを読み込み、重複を統合し、古いまたは矛盾するエントリを置換し、新たな洞察を浮上させることで、新しい再編成されたメモリストアを生成する研究プレビュー機能である。「dreaming」をフローの文脈で使用することで、セッションに関連するメモリストアを改善できるとしている。

Stall氏は「flows」について、シングルエージェントアプローチと比較してコストは「much more」だが、詳細の発見においてはmuch more effectiveであると述べた。大規模な科学研究プロジェクトへの応用可能性については、Anthropicの目標は一般ユーザーがそうした課題に取り組めるようにすることであり、「flows」は困難な問題に対してtest-time computeを投入し、モデルからより迅速に能力を引き出す手段であるとの見解を示した。


参考: Latent Space (アーカイブ) — 2026年10月13日 03:18 (JST)

原文ハイライト

"a new type of multiagent orchestration, built for your most ambitious workloads"

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