タイヨン・ツイ (Taoyong Cui) 氏らの研究チームは10月9日(現地時間)、予測型ワールドモデルを活用した再帰的自己改善 (RSI) フレームワーク「RSI-Anything」を発表した。同日、論文がarXiv cs.CLで公開された。RSI-Anythingは外部フィードバックのコストや、ポリシー進化によるワールドモデル予測の信頼性低下といった課題に対処する。多様な計算科学および科学ドメインでの大幅な性能向上が確認されている。
RSI-Anythingは、予測型ワールドモデルを利用して行動と学習データ選択を導く、ドメイン汎用型のフレームワークとして設計されている。本フレームワークはJEPA-Anythingを基盤としており、観測されたフィードバックは、ポリシーやワークフローの改善、そして条件付きワールドモデルの適応を促進する役割を果たす。同時に、システム内のコンポーネントおよび互換性チェックが、更新されたポリシーとモデルのペアを安定的に維持する管理機能を担う。
複数の計算科学および科学ドメインにおける評価で、RSI-Anythingは実質的な改善を実証した。例えば、コード修復の分野では、コーダーを固定した状態で、成功率が静的ベリファイア使用時の26.3%から、予測的選択によって29.2%に向上した。さらに、ワールドモデル適応後には31.2%へと増加している。これらの改善は、同程度のテスト使用量で達成された。
グラフィカルユーザーインターフェース (GUI) の評価では、タスク完了率の向上が見られ、平均アクション数は39.4%減少した。また、5つの連続するポリシーバージョン全体で、研究室計画におけるスコアは21.80%から46.01%へと、2倍以上の伸びを示した。
反応最適化のタスクにおいては、RSI-Anythingは同じ40実験予算下で、ベイズ最適化の82.16%に対し、96.15%の平均最高観測収率を達成した。加えて、エンドツーエンドの免疫科学アプリケーションでは、ワークフロー進化と予測モデリングが治療的仮説生成と関連付けられている。これらの実験結果は、予測型ワールドモデルとシステム更新の維持が、多様な環境下での再帰的改善を可能にすることを示している。
参考: arXiv cs.CL (アーカイブ) — 2026年10月10日 02:50 (JST)