サイモン・ウィリソン氏は10月6日(現地時間)、自身のブログ「Simon Willison's Weblog」で、AIモデル「Claude Opus 5.5」を用いてコンピューターゲーム音楽の作曲を試み、その結果を公表した。ウィリソン氏は、テキストベースのシンプルな音楽フォーマットを設計し、それを演奏するアーティファクトの構築、さらにサンプル楽曲の作成をAIに指示した。往年のゲーム「Secret of Monkey Island」の楽曲品質を目標としたが、AIがMonkey Islandのテーマに強く影響された結果となったものの、作曲結果は「良好だった」と報告している。
ウィリソン氏の実験は、「Claude Opus 5.5」が音楽を構成する能力を持つかどうかの確認を目的とした。
具体的には、AIに対しゲーム音楽作成に加え、音楽用のテキストベースフォーマットの設計、それを音声で再生可能なアーティファクトの構築、およびサンプル楽曲の作成を求めた。ウィリソン氏は、この実験で得られたAI生成音楽の能力が、過去数か月の間にテキストモデルに現れた新しい能力、例えば3Dグラフィックス生成能力に類似している可能性を示唆している。
ウィリソン氏によると、AIが生成した音楽は、彼が指定した形式である、音符と楽器名、速度、音量などをテキストで記述するScrimshaw notationという独自フォーマットに準拠していた。彼はこのフォーマットを簡潔に保ち、MIDIのような複雑さを持たせないことを意図していた。AIは、このフォーマットの仕様を理解し、その制約内で創造的な音楽を生成する能力を示した。
実験では、Secret of Monkey Islandの楽曲に触発された音楽を求めるプロンプトを与えたところ、AIは期待以上に「Monkey Island」のテーマに強く影響された曲を生成したという。この結果は、AIが特定のスタイルやムードをテキスト指示から読み取り、それを音楽に反映させる能力を持っていることを示唆する。ウィリソン氏は、このAIの作曲能力が本当に新しいものなのか、あるいは以前から存在していたのかを確定するには、他の新旧モデルを用いた詳細な実験が必要だとしている。
ウィリソン氏のブログSimon Willison’s Weblogでは、以前から人工知能に関する記事を多数掲載している。例えば、9月29日(現地時間)にはOpenAI DevDay 2026のライブブログ、9月27日(現地時間)には2026 in LLMs (so far)といった記事を公開しており、AI技術の進展に継続的に注目している姿勢が伺える。今回の音楽生成に関する実験も、同氏のAIに関する探求の一環として位置づけられる。
参考: Simon Willison’s Weblog (アーカイブ) — 2026年10月7日 00:17 (JST)