ベンチャーキャピタル (VC) のPear VCは10月5日(現地時間)、アクセラレータープログラム「PearX」の最新デモデイをサンフランシスコで開催した。TechCrunchが同日報じたところによると、参加16社の中から、ロボティクス向け空間基盤モデル、AI推論用チップ、セキュアなAIパーソナルアシスタント、AIネイティブの信託・遺産計画、産業デザイン向けAIエンジニアリングを手がける5社が、特にVCからの注目を集めた。
今回のデモデイでVCの注目を集めた5社は以下の通り。
Speridlabs: ロボティクス、ゲーミング、特殊効果向けの空間基盤モデルを開発。同社は、既存の競合他社と比較して、モデルの照会や変更が可能な3D空間モデル「Mundus」を構築したと主張する。
Saia: デバイス上でAI推論を直接実行する、高速かつ費用対効果の高いチップを開発。NvidiaのGPUやGoogleのTPUが必要とする高価で電力消費の大きいメモリをバイパスし、フラッシュストレージから直接AIを実行するチップを設計したと述べている。同社は、NvidiaのJetsonと比較して容量は8倍、消費電力は4分の1となる優れた速度を実現すると主張。SaiaはSamsungとのメモリ統合に関する協議を進めており、来年にはテストチップの製造を開始し、2028年までの量産を目指している。創業者である20歳のAyaan Govil氏は、Pear VCの共同創業者であるMar Hershenson氏の支持を得ている。
Ren: セキュリティとプライバシーを重視したAIパーソナルアシスタントを提供。データは可能な限りデバイス上に保持するか、セキュアなプライベートクラウドを使用し、ユーザー設定の厳格なガードレールに照らしてアクションをチェックすると説明している。また、完全自動の音声システムを利用し、人間の介在を一切排除することで、ユーザーのプライバシー保護を強化する。
Veros: AIネイティブの信託・遺産計画サービスを展開。AIを活用して構造を推奨し、資産の生涯管理を行うことで、弁護士、富裕層マネージャー、信託管理者による作業を簡素化することを目指している。すでに2億5千万ドル (AUM) を運用しており、規制された信託会社として運営するための信託認可の取得を進めている。
Datum: 産業デザイン向けのAIエンジニアリングを提供し、物理製品の開発を加速させることを目的としている。企業の3Dデザインライブラリをインデックス化し、独自のGeometric Fingerprint技術を用いて形状に基づいて部品を識別することで、エンジニアリングプロセスの合理化と自動化を支援する。
PearXは12週間のアクセラレータープログラムであり、各コホートの参加企業をわずか20社に限定している。
参考: TechCrunch Funding (アーカイブ) — 2026年10月6日 02:26 (JST)