ChinaTalkが2026年10月2日(現地時間)付けで報じたところによると、中国は米国スペースXのStarlinkに対抗する大規模な低軌道 (LEO) 衛星コンステレーションを二つ構築している。国家インフラ向けの「グオワン (Guowang)」と、商業志向の「チェンファン (Qianfan)」がそれぞれ進められている。

グオワンは中国政府、特に軍事用途を主な対象とする衛星インフラプロバイダーである。その情報は秘密性が高く、公開文書での言及も少ない。雄安に拠点を置く国有企業チャイナサットネット (China SatNet) がグオワンを担当し、軍需産業複合体や国有通信企業と密接に連携していると見られる。同システムは広帯域通信、レーザー通信、合成開口レーダー、光学リモートセンシングなどのペイロードを搭載可能とされ、2024年2月には台湾近郊での人民解放軍 (PLA) による試験運用も報じられた。

グオワンは2020年の国際電気通信連合 (ITU) への申請で12,992基の衛星を計画しているものの、2020年から2023年にかけての進捗は遅く、2024年初頭までに稼働した試験衛星はわずか15基に留まった。この遅延には、指導体制の非効率性、大型ロケットの不足、そしてチャイナサットネットが2021年4月から低軌道通信衛星の事実上の独占を享受していたことが原因として挙げられている。

こうした状況を受けて、工業情報化部 (MIIT) は2023年10月にグオワンの独占を終了させ、非国有企業の衛星インターネット産業への参入を許可した。これにより、以前から水面下で開発が進められていたチェンファンが急速に浮上した。チェンファンは上海政府が支援するプロジェクトで、2021年11月から上海のG60科学技術回廊で工場建設が始まり、新たな低軌道コンステレーションとして開発された。

2023年11月、上海政府は商業宇宙推進行動計画の一環としてチェンファンコンステレーションを発表した。2024年2月には、上海宇宙通信衛星技術 (Shanghai Spacecom Satellite Technology: SSST) が主に政府系資金から67億元を調達。同年8月には初号機を打ち上げ、2025年2月までに76基の衛星が軌道に投入され稼働に至っている。同時期のグオワンは38基であった。チェンファンは上海政府が主要な株主であり、中国科学院 (CAS) 傘下の機関が支援する衛星メーカー、ジェネサット (Genesat) を中心に上海の宇宙エコシステムと連携して開発されている。


参考: ChinaTalk (Jordan Schneider) (アーカイブ) — 2026年10月2日 20:06 (JST)

原文ハイライト

"When there was only one entity, they just didn’t do anything for three years"

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