Microsoft Research Asia – Singaporeは9月28日(現地時間)、東南アジア初のMicrosoft研究拠点として2025年7月24日に開設されてから1年が経過したと発表した。同期間で政府機関、学術機関、産業界との連携を深め、最先端のAI研究が実社会で価値を創出する方法を模索してきたとしている。
Microsoft Research Asia – Singapore (MSRA – Singapore) の設立は、Microsoft Research Asiaとシンガポールの大学、研究機関、政府機関との20年以上にわたる協力の上に築かれた。MicrosoftのコーポレートバイスプレジデントでありMicrosoft Research AsiaのマネージングディレクターであるDr. Lidong Zhou氏は、我々のビジョンは単なる研究室を開設することではなく、MicrosoftのフロンティアAI研究とシンガポールの大学、政府機関、産業エコシステムを結ぶ橋を構築することだったと述べている。
MSRAは1998年に設立され、シンガポールを含む北京、上海、バンクーバー、東京にも拠点を置く。シンガポール拠点は、次世代AIモデルとエージェントシステム、実世界の課題に対応するドメイン特化型AI、AIネイティブな研究手法、エコシステムと人材育成の4つの柱に焦点を当てる。研究は、ヘルスケア、企業、組織の日常業務における課題解決の実践を通じて、最大のインパクトを生み出すことを目指している。
ヘルスケア分野では、マルチモーダルヘルスケアAIと自己進化型診断エージェントに関する研究が、シンガポールのヘルスケアエコシステム全体のパートナーシップを通じて展開されている。また、金融サービス、教育、テクノロジー分野の組織とも協力し、最先端AIが各分野固有のニーズや運用上の課題にどのように対応できるかを探っている。
シンガポール政府は、国家AI戦略2.0を通じてAIを国家の優先事項と位置付けている。産業を変革するAIの導入、AI基盤におけるフロンティア研究の推進、責任ある社会的に有益なアプリケーションの開発に注力している。シンガポール経済開発庁 (EDB) は設立当初からのパートナーであり、博士課程共同研修プログラム (Industrial Postgraduate Programme: IPP) を通じた共同PhDトレーニングを支援する。
学術コミュニティとの連携も強化されており、2004年以来、シンガポールの機関と75以上の研究プロジェクトを支援してきた。シンガポール拠点の開設後1年間で、National University of Singapore (NUS) とNanyang Technological University, Singapore (NTU) との新たな9つのプロジェクトが、ヘルスケアAI、ロボティクス、AIシステム、マルチエージェントシステムといった分野で開始されている。
参考: Microsoft Research Blog — 2026年9月29日 06:00 (JST)